romance2さんがつけた評価
馬も剣も見事な腕前のお転婆さんヒロイン。好奇心も冒険心も、度胸もあり情は豊か。彼女は彼のピンチに居合...(続きを見る)
馬も剣も見事な腕前のお転婆さんヒロイン。好奇心も冒険心も、度胸もあり情は豊か。彼女は彼のピンチに居合わせたときは迅速な判断と厚い看護をしたが、この巻では、大人の男性が乗る馬を、乗りこなして駆けつけ危機から救い、おまけに剣術では彼と手合わせまで。
名付け親の鼻も高い。レディに仕立てればこれまた注目を集める美貌。
手に負えないほどに素晴らしいヒロインでも、彼に対して「身も心も」つながる感じがするほど好きなのに、まさか自分を愛してくれていたとは思っていなかった。そんな、恋を知った乙女の瑞々しい初恋の自覚と成就の着地が、ヒロインのフラストレーション溜まっていた大暴れも叶えて気持ちが良かった。
長い片想いの苦しさを味わうことなく、失恋と思った翌日に新展開という早さも、ウジウジメソメソがそれほど無くて爽やかだった。
レディ・コンスタンスの密かな望み通りになった結末に、彼女が、レイン伯爵家の後継ぎに期待する流れが良かった。
なにしろ、彼女は、ベッキーが男の子のようにしていても、咎め立てすることなく、彼女の中にある良さをずっと見抜いている理解者だったのだから。
あれダメこれダメのうるさ型レイン伯爵と、向こう見ず行動派レベッカのいい緩衝材に見える。
幼馴染みのような関係の二人の気心知れた様子のひとつ、瞳の色についての場面が、揺るぎない結び付きを示すようで良かった。
121頁のキスシーンが私的にもうひとつ。もう少しふたりの関係に読み手としては酔いたかったが、どうも、英先生の男子は、私の好みではなく、その横顔はもっと色気が落ちる。(閉じる)
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