本当のキミは何者?
推理小説好きの皆さ~ん! BL要素を楽しみつつ、がっつりミステリー要素も堪能できる特集、ココにありますよ~!
事件の真相を追うストーリーや犯人捜し……。今回ご紹介するのは、深まる謎と縮まる距離にあらゆる感情を刺激されること請け合いの8作品! 探偵や刑事になったつもりで謎を解きつつ、恋模様もたっぷりお楽しみください♪
旅先の海辺での偶然の出会いを機に親しくなった辰実と一士。旅の解放感や酔った勢いもあり、辰実は長い間苦しんできた秘密――人を操ることができる、波音のような声を持つこと――を打ち明け、そこからふたりの関係はさらに謎に包まれていきます。お互いにどんな過去を持つのか、なぜ旅に出たのか……謎の多い第1話。相互の視点で物語が進むにつれ事実が少しずつ明らかになっていく過程から目が離せません……!巧みな伏線回収に、きっとすぐ読み返したくなるはず。真相にたどり着いた後も何度でも繰り返し楽しめるという点は本作の激推しポイントです!!
ミステリアスではあるものの、謎解きがメインではなく、あくまでも“言葉“をテーマにふたりの愛情が丁寧に描かれたラブストーリー。ふたりの言葉に込められた想いは何度目の再読でも胸に迫るものがあり、つい涙してしまいます。そんな一味違った優しいラブストーリーをお楽しみください。
優弥、春海、遼、崇文は仲良し男子高校生4人組。しかし皆でキャンプ場に遊びに行ったある日、優弥は「ここにいる誰かにこっそり告白する」という言葉を残し、謎の死を遂げてしまいます。事件から10年が経ち、あれは吊り橋からの転落事故ではなく、殺人だったのではないかとお互いのことを疑い始める3人。彼らは思い出話を通じ徐々に真相に近づいていきますが……?
一人一人の回想を通しながら「隠された」優弥との関係性が徐々に明かされていくという構成に鳥肌が止まりません……!また、お互いのことを何でも知っているように見えて一番大切なことには全く触れることができなかったのだと、それぞれが後悔する姿は非常に心えぐられます。嫉妬、愛情、憎悪……様々な感情が複雑に入り交じった先のクライマックスは、まさかの衝撃展開で……!? サスペンスドラマを見ているかのような没入感、実際に推理をしていくことで味わえる臨場感をぜひぜひ本編でご体験ください!!
三月えみ先生が、当初「ホテルコンシェルジュと探偵が事件解決!」というバディ路線で考えたらしいこのお話は、その目論見を遥かに超えて、いろんな要素が盛り込まれた心理ドラマ的恋物語になりました。
探偵会社の調査員・黒瀬は、顧客情報を漏らす以外不可能がない(要求を拒まない)鉄壁のコンシェルジュ・白石が持つ、優しさや可愛らしさを知るにつれ「結婚しよう」と思うほど大好きに。探偵を手伝ってくれる彼も愛おしく、なし崩し的に体の関係もできて恋仲になるとその完璧な恋人ぶりにまた惚れて。しかし、やがて黒瀬は白石に何かあると確信。白石の狙いと本当の顔とは……。真相をたどる謎解きモノであり、復讐劇であり、コミカルでもあり、「アヒルが白鳥に」の変容譚で、親子の確執劇で、ロード・ムービー要素もあり、そしてもちろん恋物語で!! 全ての要素が集約されて迎えるほんのりブラックなハッピーエンドまで、どうなるかと気を抜けない面白さです。
父親が事件に巻き込まれたとの知らせにより、久しぶりに生まれ育った山沿いの村へ帰った泰良は、疎遠になっていた幼馴染の昌と再会。以前とイメージは異なるものの相変わらず根は優しい昌に惹かれていきますが、捜査が進むにつれ、泰良は昌が何か知っているのではないかと疑い始めます。昌を好きな気持ちがどんどん膨らむ一方で、疑いも次第に大きくなっていく展開にハラハラ!
また、本作は逃避行好きな方にもおすすめ。失踪した父を探しに出るという昌を放っておけない泰良は、昌とともに村を出ます。二人きりの旅路、警察の捜査が近づく気配を感じる中、ついに泰良は昌の秘密を知ってしまい……。終始仄暗さが漂う一冊のなかに時々コミカルな二人のやりとりもあり、その本来の無邪気な笑顔と事件の影のギャップが切ないです。ふたりが互いを想う気持ちの純粋さには胸打たれました。霧が晴れていくような終盤にはカタルシスを得られる方も多いと思います。
孤独な生活を送っているエクソシスト・ランスのもとに、悪魔に魂を魅入られた人間が殺されるという特異な事件の調査依頼が舞い込みます。捜査の過程で、ランスは身の回りの世話をすることになる警察官のギルバートと出会い、その屈託のない態度に次第に心を開いていくのですが......。
本作は、独特な緊張感、ホラー、ミステリー要素がてんこ盛りの超常現象サスペンスBL。ラブストーリーを軸に、登場人物たちを囲う惨く残虐な境遇と彼らの複雑に絡み合う感情や心情の描写は、まるで一本の映画を見ているかのような迫力です……!そして気になるのはランスに異常に懐いているギルバートの存在。彼の時折見せる悪魔のような表情や執着心と、ランスを見つめるときの優しい天使のような表情のギャップには思わずゾクゾクがとまりません。
ギルバートの抱える秘密や徐々に解き明かされていく二人の関係性など、最後まで見逃せない展開にハラハラドキドキが止まらない一作です!
一般的な人類の他に、優性遺伝子を持った人種「ジーンリッチ」と、ジーンリッチと人類以外の生物の遺伝子を掛け合わせたNEOというハイブリッド種が存在する世界観にまず惹きこまれる作品です。主人公は、貧富と人種の差別が激しい街のアンダーエリアで生活する情報屋・響と、響の事務所へ依頼を持ち掛けに来た貴族・春野。家族と自身が置かれる階級にがんじがらめになりつつも愛する兄を探し続ける春野に対し、春野自身とまっすぐ向きあおうとする響に胸が締め付けられつつもキュンキュンしっぱなしでした。春野と響が距離を縮めることで徐々に深い謎も解明されていくのですが、その真相の切なさと春野の思いの強さは読めば読むほど胸に刺さるので、ぜひご自身の目で確かめていただきたいです。
それぞれが抱える正義は、必ずしも全員の正義ではないことのやるせなさと救いがひしひしと伝わってくる本作。暗くて重いけれど光があるという作風がお好きな方は必読です!
瀬戸内海の小島で暮らす知久と悠太。静かで穏やかな生活を送っている2人ですが、悠太は過去の記憶を失くして幼児退行してしまっています。さらに知久は悠太が記憶を取り戻すのをどこかで恐れながらも、誰かの面影を悠太に重ねている様子。彼らには一体何があったのか、そしてこれからどうなるのか。最後まで一コマも目が離せないサスペンス要素を存分に含んでいます!
記憶を失って幼児退行している悠太は可愛らしい純粋さと知久とのエッチする際の色っぽさも兼ね備えています。そのギャップに彼の不安定で独特な魅力を感じますね♡攻めの知久も悠太を保護者のように優しく世話して愛しながらも時々苦しそうで……。一体何を隠しているのか……閉塞的な世界で不穏で辛い過去とともに隠されていた秘密が徐々に明かされていきます…!
他の作品のハッピーエンドとは全く違う、彼らだけの幸せを求める結末に一度読んだら忘れられないこと間違いナシ!
サラリーマンの磯崎はワケあって、ホストである純の元に通い詰める日々を送っていました。来店の理由は純がとある女性客から受け取ったとされる婚約指輪。なんとしてでも婚約指輪を返してもらいたい磯崎とその様子を少し愉しんでいる純、傍から見れば変わり者の客とホストの関係のようにも見えるふたりですが、その背景には誰も予想できない複雑な意図が絡み合っていたのでした。
はじめこそは揶揄うつもりでいた純でしたが、磯崎の「謎の多い男のほうが魅力的でしょ」と時より見せる余裕のある発言や表情、強引な行動に思わずときめいてしまいます……。そんな胸キュンポイントとストーリー全体に隠された深い謎のバランスが絶妙で、ついつい読み入ってしまうのです!読み終えた後に「え、そういうことなの!?」と驚きの声をあげること間違いなし…!ぜひ、磯崎の正体、二人の関係性など、全体像に隠された謎を推理しながら読み進めていただきたいです。
スタッフ厳選の8作品、お楽しみいただけましたか?
恋愛と謎の解明、どちらの要素もしっかり盛り込まれており、異なる2種のドキドキ感を味わえたのではないでしょうか♡
真実が明るみに出たときの「エーーーッ!そんなまさか……!」という驚きはミステリーものならでは。読み終えたらぜひまた最初に戻って、イチから読み直すのもまたオツですよ♪
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