買える愛でもいい、そばにいて
BLを読んでいると一定の確率で遭遇するヒモ男子。マイナスのイメージがつきがちなヒモですが、最近スタッ腐は、「放っておけない何か」を発するのもある意味才能だと感じるようになりました(笑)。ダメ人間だからこそ可愛くて、ダメ人間だからこそついお世話しちゃう。そんなヒモと飼い主にまつわるBLを今回はご用意してみました。飼い主とヒモの爛れた関係に果たして愛は芽生えるのか......ぜひお楽しみください!
「札束で愛は買えるのか」、ヒモを養う側にとって最も大きな難題がこの作品のテーマ。不要になった結婚資金を元手に、ゲイの一崇はこの難問に立ち向かいます!
唯一の血縁者であった祖母が亡くなり天涯孤独となった一崇は、バーで出会ったハナに酔った勢いで「僕のヒモになってくれませんか」と頼み込みます。ヒモと主人の関係にもいろいろあると思いますが、巧みで自由なヒモのハナに対し、一崇は平凡で人とのふれあいにも飢えているタイプ。養う側になっても敬語さえ抜けません。ハナをできるだけ長く繋ぎ止めるために心を砕く姿が健気!ハナからの甘い言葉や優しさにどんどん好きになりますが、気持ちを伝えてしまったら別れが来てしまう緊張感が切ないです...!
そんなギリギリの関係を保っていた二人に、とある事件が起こります。それは二人の関係を大きく変えるもので......。特別だと思わなかったものが特別になっていく過程に引き込まれる作品です。
天性のヒモ体質で男女問わずひっかけてはヒモ暮らしをしてきた八田は、偶然出会ったヤミ金会社社長の瀬戸もいけると踏み、名刺片手に瀬戸の事務所へと向かいます。さすがの嗅覚で瀬戸に取り入ることに成功した八田でしたが、瀬戸がとてつもない絶倫だったのは計算外。部下の前で犯され可愛がられ女に貢がせていたことでお仕置きされ...会うたびにヘロヘロに搾り取られていた八田は、ふと気づきます。付き合わないと断言した瀬戸だけど、こんな束縛...恋人レベルじゃん!?ていうか...嫉妬じゃん?「愛」じゃん?セト俺のことめっちゃ好きじゃん!?......そうなんです。コミカルな作品なのに、愛を知らないおじさんの無自覚な初恋にとってもキュンキュンしちゃうのです。初めての感情に惑う瀬戸は見もの。さらに愛を知らなかったのは八田も同じようなもので、二人のうぶな恋愛はきっと応援したくなるはず。初デートエピソードは悶絶レベルですので是非ご確認を!
頭がイチゴ色で名前は愛論(メロン)のメロくんは、広告代理店勤務のモンティに拾われてヒモに!ところがモンティ、エリート会社員でも困るほどの借金を背負ってしまい、ヒモを飼っているどころではなくなってしまい......!?
明るさとモンティへのラブは人一倍のメロが、借金返済のためタコ焼き売りに奮闘する様はとにかく健気です。何も特技のないダメダメなメロですが、彼の待つ家に帰ったモンティが元気になれるのは納得!元気になったモンティ押せ押せのエッチシーンたっぷりで大満足です♪メロの個性的な仲間たちもまた、そんな彼に惹かれて集い、手助けをしてくれます。メロの愛らしさも見どころですが、メロを受け入れて良さを理解してくれるモンティの懐の深さもたまりません。
ヒモや莫大な借金というテーマにも関わらず、メロの成長と共に深まる2人の信頼感とラブに、前向きで明るい気持ちにさせてくれる一冊です。
ごく普通のお人好し大学生の布沢は、ある日ゴミ捨て場で倒れていたイケメン酔っ払いを拾います。その相手はなんと、高校時代に密かに恋心を抱いていていた“王子様”の針谷。流れで家に泊めてしまい、泊めてくれるお礼ということで流れでえっちすることになってしまい......。
昔片想いしていたみんなの憧れの王子様を1人占めなんて、まさに夢のようなシチュエーション!! ......と思いきや、クールな孤高の王子様だった針谷は軽薄でチャラいヒモ男に豹変していました。完璧王子様像を本人によって崩され、「俺の好きだった針谷はこんなこと言わない......」と思いながらも、流されて拒めないのは、まさに惚れた弱みというやつでしょうか......!クズ男のはずなのに、一喜一憂してしまう布沢の健気さに胸キュン必至です!
布沢の恋心の行方は?自分のことを隠す針谷の本心とは?えっちで可愛い、2人の甘々イチャラブ同棲生活をたっぷり堪能できる一作です。
あげおとはねすけは、同じ女性に養われるヒモ同士。あげおは、ネカフェで自慰をしていたところを菜穂子という女性に拾われ、先輩のヒモ男・はねすけと出会いました。中南米出身の自由人・はねすけと、真面目で気弱そうなあげお。正反対な性格ゆえにお互いギクシャクしながら過ごしていましたが、ある日突然、二人そろって飼い主に捨てられてしまい!?
この物語の魅力は、ヒモ同士の少し暗めな共依存ラブ。「オレがいなきゃコイツ(あげお)は生きていけない」と、はねすけがなんだかんだで世話を焼く様子は、不器用ながらに優しくてキュンときちゃいます......。 身体以外にも"デジタルタトゥー"を持っているあげおには、触れたら消えてしまいそうな儚さを感じて萌えが止まりません。他人を代替品と考える男と、代替品として扱われてきた男。本当の楽園はどこにあるのか......。2人で生きていくうちに、心も体も急接近していく展開から目が離せません......!
遊びすぎて無一文になってしまったダメ男の七菜は、ゲイ友達からヒモを募集しているお金持ちを紹介されます。恐る恐る豪邸に訪れる七菜ですが目の前に現れたのは驚くほどイケメンな雇い主の錬でした。そこから始まる七菜のヒモ生活...!豪華な食事に至れり尽くせりのリラクゼーション、お姫様抱っこで色んなところに運んでもらったりと気持ちが良いほどのヒモっぷり!七菜をとことん甘やかすとっても優しい錬ですが、夜の顔は快楽に忠実なドSのヴァンパイアだったのです!「この世のものとは思えない快楽をあげよう」ととってもエッチなセックスをする錬ですが、実はトラウマがあり、七菜の血を吸ったのは一度きり...。トラウマとは一体何なのか、それがわかったとき錬の七菜を想う気持ちに胸が熱くなりますよ...。
物語が進むにつれ雇い主とヒモという関係から深く想い合う2人へと変化していく様子も必見です!
ピンク長髪ヒモ男×黒髪男前取り立て屋の意外なまでにピュアな恋模様です!
ホスト崩れのヒモ男・西谷は、逃げた女の借金を肩代わりさせられることに。取り立て屋の流唯は自分を抱いたらチャラにしてくれると言いますが、男相手では勃たなくて......。抱けるまで西谷の軟禁生活(という名の快適ヒモ生活)が始まります。一緒に過ごすうちに流唯に惹かれていき本心から抱きたいと思いますが、突然もう借金はなくなったと追い出され!?
なぜ流唯は西谷に抱けと言ったのか、真相は高校時代にあります。これがまた切ないすれ違いで......。底抜けに明るいお人好しの西谷は流唯にとって大きな存在だったんですね。流唯も作品冒頭ではオラオラ襲い受けですが、過去を知ってから読み返すととっても健気でいじらしく見えてきます。にたこ先生の描く泣き顔が可愛くて庇護欲をかきたてられること間違いなし!でももっと可愛い顔は......そちらはぜひ本編でお確かめください♪
典型的な社畜人生を送っていた隼人はある日海で溺れてしまいます。絶対死んだと思ったのに、目を覚ますとそこはなんと、「あの」竜宮城。乙姫に浦島太郎を陸で独り立ちさせることを条件に好待遇の転職を提示された隼人は、その話に飛びついてしまいます。しかし浦島太郎は千年級のニートで......!?
初めは全く働く気のなかった浦島太郎が、隼人にほだされて社会との関わりを少しずつ得ていく姿はほほえましいの一言。とはいえ長年培ったニート力がそう簡単に落ちる訳もなく。3歩進んでは2歩下がる社会復帰に恋に隼人は振り回されます。「あれ、浦島太郎ってこんな話だったっけ?」と思いつつも、一枚上手な浦島となんだかんだでほだされる隼人には、全ヒモ好きがスタンディングオベーション。最初から最後まで明るい気持ちで読めるので、いつ読んでもダメージを受けません!コミカルでスピーディーな2人の恋愛をあたたかく見守りたくなる一作です♪
あっちもこっちもヒモだらけ!今回の特集、お楽しみいただけましたか?
各作品のヒモ男子に共通するのは、やはり「私が何とかしなきゃ!」と思わせてしまう愛らしさ。かまってあげたくなるルックスや愛嬌に、ヒモ男子の奥深さを感じます(笑)。
ぜひ飼い主の気分になって、お気に入りのヒモ男子を愛でてくださいね♪
\スタッ腐★イチ推し特集/