ほのぼの系?切ない系?
キャラ属性としてよく見かける「太陽と月」の設定をオメガバースに落とし込んでみました!
温かくハッピーな気持ちになれる太陽タイプと、余韻を胸に残したり深く考えさせられる月タイプ、それぞれ4作品ずつをご紹介します。
あなたはどちらのタイプがお好みですか?
各作品のタイプはアイコンでチェックしてくださいね♪
…太陽タイプ/…月タイプ
■オメガバースの世界観
男女という従来の性別に加え、α・β・Ωの3つの性属性が存在する特殊な世界観と、その設定をベースにした作品ジャンルのこと。
αの男女、βの男女、Ωの男女という計6種類の性別が混在しています。
【オメガバースにおける3つの性属性】
・アルファ(α):最上位の希少エリート種
・ベータ(β):平凡で最も人数の多い性別
・オメガ(Ω):カースト最下層で、発情期になると男女ともに妊娠可能
【αとΩの関係】
αとΩの間には「番」と呼ばれる特殊な関係が発生します。
本能で結び付けられるこの関係は「運命の番」などと呼ばれ、αがΩの首筋やうなじを噛むことで両者は番となります。
発情期のΩは強烈なフェロモンを放ってαを引き寄せますが、番になったΩは以後相手のα以外にフェロモンを発しなくなります。
オメガバースの設定は作品ごとに様々で、α×Ωに限らないカップリングだったり、βであるが故の苦悩だったり、「番」以外のパートナーとの恋愛模様など、 最近では従来の型にはまらないオメガバースも増加中です!作品ごとに多様な世界観が楽しめますよ♡
ぜひ、あなた好みのオメガバースをみつけてどっぷり浸かってください!
人気BL作家の姉を持つ少年漫画家志望の大成は、ある日コンビニへ向かう途中でトラックに撥ねられ異世界転生してしまいます。転生先は、なんと姉の描くBLオメガバース漫画の世界で、しかも姉の気まぐれによりバース性が定まっていないという異常な状態!そんな中、姉の設定では「当て馬キャラ」な俺様α・ジャスパーとキスしてしまう事故が発生します♡この世界のモブとして生きていくつもりだったのに、ジャスパーと一緒にいることでバース性がΩに傾き始めるわ、ジャスパーは大成を追いかけ回して真っ直ぐ想いを伝えてくるわ......そんなラブコメらしいドタバタ感がクセになります♪ジャスパーに惹かれつつΩにだけはなりたくない大成の葛藤と必死の“逃げ”に、全力で「流されてしまえ!!」と叫んでしまうハズです!
高飛車でツンデレ系だったジャスパーが、優しく包容力のある攻めに成長していく姿も必見です♡
ぴい先生みずから「明るく優しいオメガバース」と宣言する本作は、フェロモンが弱すぎて「魅力的なΩじゃない」とフラれ続ける渉と、美形αだけど不器用で甲斐性なしのレンが出会い優しい恋を育てる、コミカルでキュートでちょっと切ない物語。といっても、真の主役はレンの4歳の娘ルイかも!?天使のようなふわふわした見た目ながらしっかりした(たぶん将来は甲斐性ありありのαと思われる)ルイは、出会いのキューピッドであり、かつ、ふんわり(ぐいぐい)2人を引っ張っていく存在。恋心を自覚しつつ自信がなくて身を引こうとする渉に「パパとルイが守ってあげる(から大丈夫)!」と言い放つ、まさに2人を導く「太陽」です。
明かされるレンの過去はかなりシビアですが、それも覆い隠すほど明るく力強いハッピー感に満ちたテイストで、3人が寄り添って家族になっていく温かさが魅力。時折発揮されるレンのスパダリ(!?)っぷりも素敵です!
αのレイヤとΩのアキヒロは親に決められた許嫁。けれどお互い接していくうちにどんどん惹かれていってしまって......。というピュア甘な本作。最初っから最後までも~~~う甘い!!恋人ではあるけれど、それ以上の関係に踏み込むことに躊躇してしまう童貞αと処女Ωのカップル、あまりに初々しすぎてデロデロに溶けちゃいます......♡
親公認の2人はお互いのお家はもちろんのこと、学校で、神社で...と、どんなところでもイチャイチャしっぱなし!はじめはお互いの事をバース性の偏見込みで見てしまっていましたが、接していくうちに相手のいいところ、好きなところをひとつずつ見つけていくのがじれったくも甘酸っぱいラブストーリーです。
エッチはもちろんトロトロです♡童貞×処女のDKカップルだからこそのもだもだや不手際にキュンキュンすること間違いなし!高校~大学、結婚までを描くスタンディングオベーション不可避の究極のハピエンをお届けです!
好きすぎるから番えません!?こじらせちゃった運命の番たちによる甘々ラブコメディ♡
Ωの凪夏は引っ越し先の新居で偶然αの元カレ・宙に再会。かつては付き合っては別れを繰り返していた2人でしたが、凪夏が拒否をすることを理由にえっちは1度もしておらず......!?
奥手で可愛かった宙が、今や「泣いて抱いてくださいって懇願してくるまで許さない」と復讐心に燃える姿、そしてそんな宙に戸惑い怯えながらもあっという間に翻弄されてしまう凪夏のチョロさ。可愛いだけじゃ終わらない、笑える上にきゅんとするストーリーが魅力の本作です。攻めの宙以上に実は受けの凪夏が恋情をこじらせており、グイグイ迫ってくる宙に終始ときめきつつも何とか抗おうとする様子に、こじらせキャラ好きならニヤニヤが止まらないはず。そんな2人の超絶濃厚な甘々えっちシーンは本作一番の見どころです!
「こんなに好きなのに!」と悶える2人のすれ違いラブコメに夢中になること間違いなし♪
Ωはαの子を孕む道具、それ以上でも以下でもない。そう思っていた名門α一家の跡取り・雨情は、伯父の事故死をきっかけにスラム地区で暮らす少年Ω・四葩と出会いました。四葩を使用人として雇い入れ、都合の良い玩具として扱っていた雨情。段々と特別な感情を抱き始めていた矢先、四葩は突然姿を消してしまい......?
望めば何でも手に入るけれどどこか満たされなかった雨情の心が、四葩にのめり込んで変化していく様子に注目いただきたい!そんな雨情に尽くし、雨情の言動で一喜一憂する四葩も愛しくてたまりません♡特に、雨情と同じ香水をつけてもらった時に見せた嬉しそうな表情は必見です!四葩がいなくなり、失って初めて自分の気持ちに気付いた雨情。彼を取り戻そうと躍起になるシーンからは、四葩のことを大切に想う雨情の気持ちがひしひしと伝わってきました......。
紆余曲折を経て家族になる彼らの物語に、心動かされること間違いなしです!
運命をもたないβと運命を慈しむΩが、惹かれあい、すれ違う。ほろ苦くも愛おしさに溢れた1年の物語。
βの東馬が心惹かれたのは風俗で働くΩのまほろ。まほろは幼少期に会った運命の番をひたむきに探し続けていました。どれだけ想いを寄せても運命に抗うことはできない。過去の出来事から運命の絶対性を知る東馬は、自分の想いを隠してまほろの番探しに協力するのですが......。好きな人の運命の相手を探すという残酷な日々のなかでも、まほろの幸せを願う東馬のひたむきさに胸を打たれました。ヒートになったまほろを東馬が思わず押し倒してしまう場面も印象的。掻き立てられる本能を抑え込み、まほろを大切にしたいと訴える......東馬の想いの深さに戸惑いながらも顔を赤らめてしまうまほろの表情がなんとも愛おしかったです......。運命だけがすべてじゃない、恋をしてしまった想いを欺くことは誰にもできない。誰かに恋をする行為の尊さがゆっくりと胸の内に広がる一冊です。
大財閥の当主ながら、人間不信とΩへの根深い嫌悪から屋敷に独り住むα・慧星。彼を陥れる刺客として、βと偽り送り込まれた秘書兼使用人のΩ・実央。その設定だけでもう波乱の予感しかないこの物語は、太陽系と月系に分けるなら紛れもなく月系代表の有木映子先生による初のオメガバース。ドラマチックな物語なのに静謐さが漂い、見えない部分に何かあると感じさせ、少しずつ滲み出てくる甘にがさの末に小さな痛みの余韻が残る幸せを描く作風が、本作でも全開です。
境遇は違えどそれぞれに苦しみを背負い生きてきた2人は、やがて抗いようなく惹かれあい、寄り添い、愛を抱いていきます。けれど、慧星の人間不信は一筋縄ではなく、実央がΩと知って番った後も、冷徹に支配し自らの保身に利用し......。慧星を憎み実央を送り込んだ者の存在が物語の陰影をさらに深くします。しかし!様々な事柄を経て迎えた最終話ラストには......ホロリ涙ものの愛が詰まっています!お見逃しなく!
環山わた先生のデビューコミックスの本作品。作品全体にわたって漂う切なくも清涼感のある雰囲気に引き込まれました。表向きは文化の保持のためαの上陸を禁止している島にやってきたα・輝清と、実際の島の生業としてαへ身体を差し出さねばならないΩ・弓生。不本意な出会いに心を閉ざす弓生と困惑すると輝清でしたが、輝清が島へ上陸した理由が明かされるうちに徐々に心の距離を縮めていきます。二人が島で過ごす数日間で少しずつ向き合っていく姿に注目していただきたいです。
自身の性別に理不尽さを感じながら生きている2人の共鳴が美麗かつ繊細なタッチで描かれ、読んでいてうっとりしてしまいました。本能や出生、生きている環境を越えて2人が思いを伝えあい島を出るシーンは胸が切なくも熱くなること請け合いです。余韻と雰囲気たっぷりで読める本作品、オメガバース作品はもちろんBLが初めてという方にも読んでいただきたいです。
太陽属性、月属性のオメガバース。お楽しみいただけましたか?
太陽はラブコメ・ほのぼの系、月はシリアス・切ない系という印象を抱きがちですが、必ずしもそれだけではない魅力を感じていただけたのなら幸いです。
その日の気分によっても受け取り方が変わりますので、ご自身の嗜好によらずお試しいただければと思います!
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