みんな恋してる♡
皆さまは外国の方々に対し、どのようなイメージを持っていますか?スタイルがいい、かっこいい、恋愛を楽しんでそう......などなどポジティブなイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。
さて、我らが愛するBL作品にもたくさんの外国人キャラが登場します。異国を舞台にした物語から、日本人と外国人との恋を描くものまで多種多様! 今回は、『外国人同士』のカップルを取り上げてみることにしました。グローバル化が進む現代。「より深く外国の方々を知るには外国人同士の方がgood!」という謎理論のもと、スタッ腐が厳選した作品の数々......
ぜひお楽しみください!
色男と堅物という凸凹カップルの一筋縄ではいかない恋......。全BLファンに読んで頂きたい異国ファンタジーBLです!
全人類を虜にするハイパー色男のアダム。老若男女オールオッケーで、本人曰く「全ての人は私に手折られるのを待っている花」だとか。そんな彼がついに本気の恋に落ちた......のですが、その相手(ジョエル)はアダムとは真逆のタイプの人間で! モジャモジャ髪にヒゲという風貌、しかも仕事一筋で恋愛なんて必要ないときた! まぁとにかくアダムと会話が噛み合いません(笑) けれど、その噛み合わない感がまさに本作の魅力でして、アタックしては断られを繰り返すアダムの一途さに愛おしさを感じたり、塩対応がデフォのジョエルが不意に見せた隙に読者までもがガッツポーズをキメたりと、本気でふたりの恋を応援したくなるはずです。メインCPはキスどまりですが、隣国の次期王と従者の下剋上CPではエッチシーンをたっぷり楽しむことができますよ♡
現在も連載中の本作、この恋の行方から目が離せません!!
童貞を嘆く相手に昔からの幼馴染がキスの練習を提案、ってもう始まり方が既にド直球の萌え!コミカルな雰囲気ですが、ふたりの心理描写が細かく、徐々に揺れ動き変わっていく感情がたまりません。セリフ、モノローグのひとつひとつにしっかりと重みがあり、読みごたえがあります。
今までの長い「友達」としての付き合いをぶっ壊しにかかるダニエルは、成績優秀でお金持ちのゲイ。彼はどうやら赤毛の相手を選んでカラダの関係を持っているようで......?キスの練習だなんてラッキーイベントを持ち掛けるくらいなので、ダニエルは幼馴染のローガンのことが実は好きなのかな、と思いきや......!ダニエルの想い相手はまさかのローガンの父・エド!エドに近づくために、下心で今まで友達をやっていた、と飄々と抜かすダニエルと、キスを経てカラダを重ね、今までとは違う気持ちを彼に抱いてしまっているローガン......。ふたりの関係から目が離せません!!
不器用チェリストとワンコ系弁護士の恋を描く人気シリーズ『鈍色ムジカ』から、人気キャラ・ノエルを主人公にしたスピンオフが登場!小悪魔可愛いノエルとそれに翻弄されるマネージャーのドナードを描いた胸キュン成長ラブということで、わがままで可愛いノエルくんを甘やかしつつ、ドナードの仕事ぶりに見惚れつつ、ふたりのじれったい恋の行方を見守る物語になっております。
相変わらず所先生は綺麗な絵を描かれますね......眼福!そしてなんといっても、いつも眼鏡でノエルくんにベタ惚れのドナードのふとした瞬間のかっこよさは必見です!特に眼鏡をはずした瞬間の余裕をなくした「男」の顔!思わずドキッとしてしまいました。普段は冷静沈着そうな大人の男が取り乱すときの野性味の良さと言ったら......♡本編を読んでいなくても十分に楽しめる内容ですので、こちらの作品から鈍色ムジカシリーズに入ってみるのもおすすめです♪
主従関係の頂点とも言える執事と主人に加えて年下攻め年の差カップル......。そして、幼い頃の出来ごとをエリックだけが覚えているいという...まさしく王道とはかくあるべし!という私が大好きな素晴らしい関係性です。
主人のローランドはいい年齢なだけあって顔に皺が何本か見えるのですが、その愛らしい振る舞いゆえに年齢を感じさせません!きょとん顔の可愛さを筆頭に、血が出たら「血だっエリック」、爪が傷ついただけでも「ぎゃーーー!」などなど、子どものような反応が本当に愛らしい!そんなふたりが抱える葛藤にもぜひご注目を。ローランドの元妻や友人に対しての感情が分不相応な嫉妬だとエリックは悩み、その嫉妬の元凶・ローランドも彼なりにこの恋の行方に怯えています。これぞ年の差主従の醍醐味......!
ローランドの元妻がすごく魅力的なキャラで、とてもキュート。ゆったりと穏やかな気持ちで読める作品です!
貴族から男娼へと転落したジャック。初めての客となった銀髪の男・ジェラールに、貴族としてのプライドを粉々にされるほど手酷く抱かれます。それでもなお噛み付くジャックの負けん気を買い、気まぐれに彼の借金を全額返済するジェラール。晴れて自由の身となったジャックが下男として雇われたのは、ジェラールの屋敷で――...?
元貴族ゆえに最初は薪割りすらできなかったジャックですが、負けず嫌いで真面目な性分が幸いし、どんどん仕事を覚えて成長していきます。それはそれはとても良い男に。そんなジャックに茶々を入れながらも温かく見守るジェラールの不器用さ。けれどこのジェラールも実はとっても優しい人なのです。
18世紀後半のフランス革命期が舞台ということもあり、身分違いの恋愛に心が揺さぶられます。貴族狩りが横行し立場を追われる身となったふたりの逃避行にハラハラ!ドキドキ!時には反発し合いながらも徐々に信頼関係を築き、主従だけではない関係を深めていくふたりの様子が丁寧に描かれています。
信者×神父!カソック萌え!!(本能に忠実)まるで洋画を一本観たかのような読後感で、心に何とも言えぬ感情を抱きます。そうか、これが「エモい」か......。
「神」に縋り、信仰のもとに罪を犯して生きるリブ。彼の生き方は危うく破滅的ですが、その生き方に退廃的な美を感じます。そんな彼に出会った神父のロースは、リブを救おうとしますが逆に教団に囚われてしまいます。つがいになれば救われるというリブを不憫に思い甘んじて関係を受け入れる、まさに聖母のような憐みの深さ。しかしそれでも「その時」のために雌伏して待つ強さに頭が良くて少しズルい、大人の色気を感じます♡常に何かに縋り盲信して生きてきたリブと、自分に向けられる信仰に怖気づいてしまうロース。でもきっと、大丈夫。ふたりがこれから行く道は幸福なはず......!そう願わずにはいられません!
因みに「ふたりの名前、リブロ―ス(牛肉の部位・高級なもののひとつ)......ふたりでひとつじゃん、エモ......」と気付いてほっこりしました。
BLにおいて「男性同士の恋愛模様」はもちろん萌えるポイントのひとつで、主軸だと思います。しかし、この作品はそれ以外にもお話の作りこみ、密度がすごい。キュンキュンときめきつつページをめくるよりも、歯を食いしばって泣きながら(後半は特に)ひとコマひとコマじっくり読むほうのBL作品です。とにかくストーリー性重視で、読みごたえがあり、世界観にどっぷり浸りたい!という方はぜひおすすめします。読んで後悔はしない!
亡くなった兄の養子、しかも超美少年!が突然家を訪ねてくる、なんて始まり方は大変キャッチ―ですが、読み進めていくにつれて、兄の養子・カイの不穏な動きが気になってきて......。最終的にはミステリーやサスペンス要素もでてきて、続きが気になってついつい読み進めてしまう。「あのときのあのコマはこういう意味があったんだ」と分かり、全て読み終わった後に必ず頭からもう一度読み返したくなるはず。カイとシス、ふたりの関係に涙!
金も地位も名声も得たけれど、孤独で不幸。貧しく食い扶持に困ってはいるが、好きなことができて幸せ。あなたならどちらの人生を選びますか。
人気音楽家のギランと売れない画家のゾゾ。彼らこそ、先ほど述べた人生を歩んでいたふたりです。正反対のふたりが出会い、自分の知らない世界を知る相手に惹かれていく過程を描く前半パート。ゾゾへの恋情を自覚したギランが生活を援助してあげるんだろうなと思いきや......直接的な支援が一切ない、だと......!?そう、これがARUKU先生なのです!ゾゾとの出会いで音楽の素晴らしさや自分の使命に気付き、再び前に進み始めたギラン。対するゾゾは、アル中や困窮具合が悪化し(絵具の代わりに自分の血を使用するほど)、次第に自分の才能のなさを憂うようになります。ラブストーリーなのに、それぞれの運命のベクトルが真逆の方向を向いているんですよ......。
そして迎える衝撃的すぎるラスト。ギランとゾゾは幸せだったのだろうかと、思わず涙すること間違いなしです。
どれも素晴らしい作品でした!外国モノとなると、「名前がややこしそう」とか「文化が違うし......」とか、どうしても敷居の高さを感じてしまう部分もあるのですが、そのような心配を一蹴するかのような傑作の数々!!今まであまり外国BLに触れてこなかった方にも自信をもってオススメできるものばかりだったと思います。
舞台はどこであろうと、相手を想う気持ちは万国共通。外国人ならではの愛の伝え方なども楽しめる!外国人同士のイチャイチャ、大変おいしゅうございました♡
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