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「Summer Pockets」笑顔と涙のアフターパーティー、みんなで迎えた最高の夏の終わり

2025/11/9 13:00

「TVアニメ『Summer Pockets』AFTER PARTY」が去る11月1日に東京・ベルサール汐留で開催された。本記事では昼公演の模様を中心にレポートする。なお作品の重大なネタバレが含まれるためご注意を。

メインキャストが勢揃い、作品史上最大規模のイベント

4月から9月にかけての2クールの放送を終えた「Summer Pockets」。「TVアニメ『Summer Pockets』AFTER PARTY」は2018年の原作ゲームの発売以来、作品史上最大規模のイベントとなった。鷹原羽依里役の千葉翔也、鳴瀬しろは役の小原好美、空門蒼役の高森奈津美、久島鴎役の稗田寧々、紬ヴェンダース役の岩井映美里、加藤うみ役の田中あいみ、鳴瀬小鳩役の白石稔、三谷良一役の熊谷健太郎、加納天善役の浜田洋平、主題歌を担当する鈴木このみが昼夜両公演に出演し、夜公演には七海役の花澤香菜も参加。メインキャストが勢揃いし、TVアニメの振り返りトークや朗読劇を展開した。

うみ役の田中が影ナレで観客に呼びかけ、「今日チャーハンを食べてきた人はいますかー?」などの問いかけにファンが元気よく返事をする中、イベントは幕を開けた。おなじみのBGMが流れ出すと、しろはの祖父・小鳩役の白石がしろはを探しながらステージに現れ、一方しろは役の小原は客席側の入り口から登場。司会進行を務める2人がステージに呼び込んだキャスト陣は、それぞれキャラクターをイメージした衣装に身を包む。中でも稗田が鴎のようにスーツケースを引きながら現れると、客席からも大きな歓声が上がった。

どの夏も意味があって、無駄な夏は1つもなかった

最初のコーナーは「Summer Pockets Memory」。アニメの名場面をキャラクターごとに振り返る企画で、昼公演では良一と天善、鴎、紬、蒼と藍にスポットが当たる。ギャグシーンの多い良一と天善の真剣なアフレコの裏話や、アニメから鴎を演じ、かつアニメでは最初のヒロインルートという役割を担った稗田の思い、羽依里と紬の掛け合いだからこそ生まれた紬とのラストシーンの感動、双子の蒼と藍それぞれの演じ方の違いといった濃いエピソードが語られていく。

千葉は羽依里を演じた視点から、アフレコの感想はもちろんそれぞれのヒロインの魅力を力説。また真剣な話の合間にも、千葉が鴎、白石が蒼推しということでほかのキャストに責められるなど、和気あいあいと笑いの絶えないトークが繰り広げられた。さらにうみに関しても、ゲームになかった各ルートの終わりの様子が描写されたことについて田中が言及。「どの夏も意味があって、無駄な夏は1つもなかった」と思いを語った。なお夜公演では小鳩、しろは、七海、うみにスポットを当て、さらに物語の核心に触れた話題が展開された。

こんな夏もあったかも?書き下ろし朗読劇

朗読劇は原作シナリオを手がけた魁による書き下ろし。各公演で2本、計4本の朗読劇が披露され、昼公演の1本目では男性4人とうみによる、何度目かの夏のエピソードが展開された。ひと夏で“複数攻略”をしてしまった羽依里に対し、良一と天善がモテる秘訣を尋ねたり、小鳩も加わって男4人でスクワットをしたり。そんな4人に冷静なツッコミを入れるうみだったが、話が進むと意外な事実が判明し……。キャスト陣の熱演や絶叫に、会場は爆笑に包まれた。続く企画コーナーは「クイズ 鳥白島に行ってきました!!」。小原と千葉が直島を訪れた映像をもとにクイズが出され、優勝チームは直島への旅行券という豪華な賞品が用意された。白石率いる男性チームがスーパープレイを出したり、小原が田中についついヒントを出してしまったりとクイズは大いに盛り上がり、また作品のモデルになった景色を改めて紹介する映像でもファンを楽しませた。

2本目の朗読劇はヒロイン4人による、チャーハンをめぐるエピソード。蒼がボケてばかりの3人にツッコミを入れまくるコミカルな内容ながら、最後にはじわりと感動の残る、「Summer Pockets」らしい物語が展開された。余韻が残る中ステージには鈴木このみが登場。原作ゲーム主題歌およびTVアニメのオープニングテーマ「アルカテイル」と、TVアニメのエンディングテーマ「Lasting Moment」を歌い、会場を作品の世界に誘った。

1人ひとりの人生に影響を与えた「サマポケ」

公演の最後には登壇者それぞれからメッセージが贈られる。鈴木は「私は歌い継いでいくのが役目だと思っているので、来年も再来年もこの楽曲を大事に歌い続けたいと思います」と語り、浜田は「こうやってひとつの夏を一緒に過ごせたこと、本当に最高でした」、熊谷は「これだけ多くのレディース&ジェントルメンが『サマポケ』を愛してくださっていることを生で見ることができて感無量です」と挨拶。白石は「もし、まだアニメしか観たことがないという方がいらっしゃったら、『Summer Pockets REFLECTION BLUE』各種プラットフォームで配信中です!」と忘れずアピールし拍手を集めた。

岩井は自身がモデルになった灯台を訪れたときのエピソードに触れつつ「今日も『サマポケ』を大好きな方が集まって、世界中の方が配信を観てくださって、今この瞬間がとてもうれしいです。私も『サマポケ』が大好きです。みんなも大好きですか?」と問いかけ、観客も「大好きー!」と答える。稗田はアニメ版キャストに決まった当時のプレッシャーを振り返り「この1年間、アニメの放送やイベントなどいろんな経験をさせていただいて、今日は心の底からすごく楽しくて、愛のある空間を皆さんと過ごせました」と語り、高森は「少年団やうみちゃんもいて、このメンバーでこうして夏の終わりを楽しむことができて本当にうれしく思います」とメインキャストが揃ったことを喜んだ。

田中は「加藤うみ役、そして鷹原羽未役の田中あいみです」と切り出し、「羽依里がお父さん、しろはがお母さんと言えるようになったのが、アニメ化して一番うれしかったことです」と喜びを語る。小原は「Summer Pockets」をきっかけに島へ移住した人がいることに触れつつ、「アニメ作品、ゲーム作品の1つに過ぎないかもしれませんが、1人ひとりの人生に影響を与えたというのは、本当にすごいことだと思います」と述べた。トリを飾った千葉は「夏が終わるのが苦しすぎて、ものすごく寂しくて、皆さんみたいに明るく挨拶ができないんですが……」と素直な気持ちを明かしつつ、「作品やお芝居って1人じゃ何もできないんだな、すべてが噛み合わないと何も生まれないんだなということを感じた作品でした。名作は最初から名作なのではなく、皆さんが語り継いでくれることで『サマポケ』自体の力も強まるのかなと思いますので、これからも応援していただけると幸いです」と呼びかけた。夜公演の挨拶では、キャスト陣がさらに作品やキャラクターへの熱い思いを伝え、こらえきれず涙ぐむ場面も。全員の「Summer Pockets」への深い愛情が会場に満ちる中、イベントは大団円を迎えた。

なおイベントの模様は生配信も行われ、現在はアーカイブ配信中。配信プラットフォーム・Z-aN(ザン)で販売中で、11月15日まで視聴可能だ。またダイジェスト映像がYouTubeで期間限定公開されている。

(c)VISUAL ARTS/Key/鳥白島観光協会

(コミックナタリー)

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