細田守監督による新作アニメ映画「果てしなきスカーレット」の追加キャスト10人が発表された。
「果てしなきスカーレット」は王女であるスカーレットが父の敵への復讐に失敗するも、“死者の国”で再び宿敵に復讐を果たそうとする物語。スカーレット役は芦田愛菜、スカーレットとともに旅をする現代の日本人看護師・聖役は岡田将生が演じるのは既報の通りだ。
スカーレットが復讐に身を投じるきっかけを作った、冷酷で狡猾なクローディアス役は役所広司が担当。4作品連続で細田作品に参加となった役所について、細田監督は「最初からクローディアスは、役所さんをイメージしてシナリオやデザインを作りました。これまでの役所さんの出演された作品での、人間の奥底に眠る悪や狂気などを的確に表現される迫力が圧倒的だったので、クローディアスは役所さん以外には考えられませんでした」と説明する。さらに「プレスコ収録では、クローディアスを凄まじい迫力で表現されていて、この声の力に、画がついていけるのかな、と不安になるくらいでした。でも、役所さんのお芝居に、アニメーターのみんなが大きな刺激を受けてさらに高みを目指しました。声のお芝居とアニメーションのお芝居が一緒に高め合って、充実した悪の表現を作ることになったんです」と明かした。
またスカーレット役の芦田は「役所さんの声の迫力にすごく圧倒されました。このクローディアスに、私は復讐をやり遂げなければいけないと、スカーレットの核となる部分を掻き立てていただきました」とコメントした。
そのほかスカーレットの父・アムレット役は市村正親、騎士たちを従えるクローディアスの側近であるヴォルティマンド役は吉田鋼太郎、スカーレットの母でありクローディアスの陰謀に加担するガートルード役は斉藤由貴、腕っぷしの強いクローディアスの側近であるコーネリウス役は松重豊が演じる。加えて、クローディアスの側近でスカーレットたちの動向を監視するポローニアス役は山路和弘、レアティーズ役は柄本時生、クローディアスの家来でスカーレットの命を狙うローゼンクランツ役は青木崇高、ギルデンスターン役の染谷将太が担当。死者の国でスカーレットが出会う少女役は白山乃愛、謎の老婆役は白石加代子が務める。
今までとは大きく異なる細田作品を作るにあたり、名だたるキャスト陣が集ったことについて、細田監督は「なんと贅沢なんでしょう。考えられる限り最高のキャストです。お芝居を通して皆さんから教えてもらえることが様々あり、『果てしなきスカーレット』を作る上で大変勉強になりました。この作品は本当に恵まれていると思います」と語った。
映画「果てしなきスカーレット」は11月21日に公開。12月12日にはアメリカでも上映開始となる。
役所広司(クローディアス役)コメント
今回も細田監督作品に呼んで頂き大変光栄です。
今回の録音はトップバッターで、まだ動いていないクローディアスの表情と監督の指示だけを頼りに録音しました。無音のスタジオで監督と二人で、まるで舞台公演のリハーサルをしているような現場は格別の経験でした。
まだ僕は、動いている登場人物達も芦田愛菜さんや他のキャストの皆さんの声も聞いていません。
完成がとても楽しみです。細田監督作品はいつも予想を遥かに超える、観たこともない世界を見せてくれます。とにかく完成が待ち遠しい!
齋藤優一郎プロデューサーコメント
世界中で悲劇的な衝突を目の当たりにする中、誰もが明るい未来を想像できなくなっている。
愛を見つけること、共に手を取り合い生きることこそが、私たちの未来の肯定に繋がるー。
そう信じて、細田監督は、この映画を企画しました。
本作はプレスコという、絵がない状態から芝居をして頂くという収録から始まりました。
日本を代表する名優の皆さまにご参加いただき、
監督と志を共有し、共に、登場人物たちの魂を磨き上げながら、
この映画を更なる高みへと押し上げてくださったように思っております。
皆様に心から感謝申し上げます。
「果てしなきスカーレット」
2025年11月21日(金)全国公開
スタッフ
監督・脚本・原作:細田守
企画・制作:スタジオ地図
キャスト
芦田愛菜、岡田将生、山路和弘、柄本時生、青木崇高、染谷将太、白山乃愛、白石加代子、吉田鋼太郎、斉藤由貴、松重豊、市村正親、役所広司
(c)2025 スタジオ地図
(コミックナタリー)