【理由2】主要人物だけで数十人!? 魅力的なキャラクターたち
主人公の信、秦王である政をはじめとして、敵味方ともに魅力的なキャラクターがたくさん出てきます。
信の住む秦国の武将や文官だけでも、重要人物は20人以上! さらに他の国の王族や武将たち、その部下たちなども含めると、ストーリーに関わるキャラクターだけで100人近くが登場します。
『三国志』や『水滸伝』もそうですが、このキャラの多さは中国歴史物あるあるですね。
「とても覚えきれないよ!」という声が聞こえてきそうですが、読み進めていくと意外とすんなり入ってくるので不思議。各キャラクターが濃くて印象に残ることと、エピソードや合戦ごとに主要人物が決まっていて関係が分かりやすいことが理由ではないでしょうか。
さすがに100人は無理ですが、特に代表的なキャラクターをご紹介しましょう!
信(しん)
主人公。フルネームは李信(りしん)。むこうみずで直情的な性格だが、恩義や友情に厚く多くの仲間から慕われている。身分の低い出だが、合戦で次々と武功をあげ秦国の武将として出世していく。夢は「天下の大将軍」
政(せい)
フルネームは嬴政(えいせい ※嬴の字は機種依存文字)。秦の王族だが、後継者争いで不遇な少年時代を送る。信の親友であった漂(ひょう)と瓜二つで、それをきっかけとしたある事件から信と出会う。後に中華統一を果たし「秦の始皇帝」となる。
河了貂(かりょうてん)
山民族の末裔。信や政と行動をともにするうち自分にできることは何かと考え、軍師となることを決意する。
羌瘣(きょうかい)
暗殺術を使う部族・羌族(きょうぞく)の出。感情を捨て復讐のために生きていたが、信と出会い徐々に心を開いていく。後に信の右腕となる。
楊端和(ようたんわ)
山の民を束ねる女王。山の民と秦の同盟は断たれていたが、信、政と出会い秦国に協力する。
王騎(おうき)
秦国六代将軍の一人で、作中最強キャラの一人でもある。圧倒的な武力と戦術眼をもっているが、ひょうひょうとした性格で何故かオネエ的な口調。信の武将としての才覚をいち早く見抜く。
呂不韋(りょふい)
商人から秦国の宰相にまで成り上がった男。秦国内の政争を裏で操る黒幕。(※画像上が呂不韋)
桓騎(かんき)
野盗の頭目だったが、その類まれなる軍才を認められ秦国の将軍となる。作中最凶最悪と言える極悪非道なキャラクターで、勝つためには手段を選ばず一般人を虐殺することもいとわない。
李牧(りぼく)
秦国と敵対する趙国の大将軍。軍才だけでなく政略にも優れており、信や政にとって最大の敵となる。
こうしたキャラクターたちが、さまざまな思惑のもと戦います。なかでも、オネエっぽいのに超強い王騎や、冷酷無比な桓騎は強烈なキャラクター!
『キングダム』はバトルもので絵柄も完全に男性向けですが、意外と女性読者も多い作品です。男女問わず夢中になれるのは、熱いストーリーに加えて、こうしたキャラクターたちの魅力も大きいのではないでしょうか。