「思いっきり笑いたい」や「ゾクゾクする恐怖を味いたい」など、漫画の楽しみ方は人それぞれ。漫画で「感動したい」「泣きたい」という方も多いのでは? 恋愛やスポーツ、アクションやSFなど、ジャンルは違っていても感動の涙を流せる漫画は今も昔もたくさんあります。そんな泣ける漫画の中から、今回はスタッフがおすすめする60作品をピックアップしてご紹介! 「これ! 気になってた!」という人はもちろん、「ちょっと今日は泣きたい気分」という人も、これを機にぜひ読んでみてくださいね。読むときはハンカチをお忘れなく!
目次
【あらすじ】高校3年生の宮本大は、中学時代に友人に連れられて、ジャズ喫茶店を訪れることに。そこで聴いたジャズに魅せられてジャズプレーヤーになりたいと思い、さっそくサックスの練習を開始。ブラスバンド部などに参加するでもなく、楽譜も読めない大は、毎日川原で黙々とサックスの練習を続けていました。そんな大の悩みは、ジャズプレーヤーになる方法がわからないこと。そこで、通っている楽器店の店長に相談したところ、なんと大のライブ出演が決定します。
【作品情報】作者は、『彼女と彼女の猫』の作画を担当した石塚真一。2013年から2016年まで小学館『ビッグコミックス』で連載したのち、全10巻で完結。2017年に第20回「文化庁メディア芸術祭マンガ部門 大賞」を受賞し、アニメ映画も制作されました。高校生がテナーサックスを手に、世界一のジャズプレーヤーを目指すサクセスストーリーです。
【おすすめするポイント】ジャズに没頭する大は、周りから理解されなかったり、からかわれたりすることもしばしば。しかし、大の純粋さと真剣さを見た楽器店の店長や父親は、大を応援してくれます。初出演のライブは上手くいきませんでしたが、腐らず諦めず、前向きに夢を追い続けます。昔見たステージに心奪われて音楽の道を目指したことがある人は、共感してウルっとしちゃうかも。
【あらすじ】2006年7月のある夜、近くの川辺を探索していた南波(なんば)兄弟は、UFOのような飛行物体を目撃。その物体が月に向かって移動する様子を見て、兄弟はなんとなく宇宙飛行士を目指します。それから19年後、弟の日々人(ひびと)は本当に宇宙飛行士となって月へ行くことに。一方、兄の六太(むった)は上司とケンカし、会社をクビになる始末。求職活動も上手くいかず腐っていた六太に、日々人はあの日の約束を思い出すように告げます。
【作品情報】作者は、『ハルジャン』や『ジジジイ』なども描いた小山宙哉。2007年から講談社『モーニング』で連載しており、現在(2023年5月11日時点)で42巻まで発売中です。実写映画、テレビアニメ、アニメ映画が制作され、2023年1月時点で累計部数は3,100万部を超えた人気作品。「宇宙に行く」という幼い頃の約束を果たそうとする兄弟の物語です。
【おすすめするポイント】兄弟で一緒に見た忘れられない夜の光景と、そのとき交わした将来の約束。兄弟(姉妹)がいる人ならこのワクワク感が分かるかも? 子どもの頃の約束を果たすために本気で宇宙飛行士を目指す六太と、そんな兄を応援する日々人の間には、強い絆が感じられます。実際にJAXAで実施される宇宙飛行士の選抜テストや訓練の様子などをベースに描かれており、一般人では知る機会が少ない宇宙飛行士の裏側を楽しめる作品です。
【あらすじ】小さい頃からサッカークラブで活躍してきた安藤ソラは、中学卒業と同時にサッカーを辞めると決心。大会で日本代表候補と対戦したときに自分のプレーが通用しないことを思い知って、トラウマになっていたのです。ある日、受験勉強の気分転換に練習へ向かうソラの前に、女子日本代表である若宮四季が現れ、四季がソラの練習を見学することに。四季はソラの苦悩に気付いた上で「諦めなければプロにもなれると」励まします。ソラはサッカーへの思いを再燃させますが、帰宅後にショッキングな事実を知り…。
【作品情報】作者は、『蒼のアインツ』や『伝説の勇者の婚活』などを描いた中村尚儁。2010年から2014年にかけて集英社『ジャンプSQ.19』や『ジャンプスクエア』で連載し、全9巻で完結。実写映画化も果たし、同時に小説版『小説版 1/11 じゅういちぶんのいち 行く春』が出版されました。過去のトラウマからサッカーへの道を諦めかけた主人公が、もう一度プロを目指す青春物語です。
【おすすめするポイント】サッカー漫画というと躍動感や緊張感のある試合が中心になりがちですが、本作はサッカーを通した人との交流や主人公の成長を描いているのが特徴。主人公のソラだけでなく、周囲の登場人物の心情にフォーカスし、丁寧に表現しています。大筋ではソラが主人公ではあるものの、1話ごとにメインとなる人物が変わるという面白い構成の作品です。
【あらすじ】転校してきた小学5年生の雨宮修平は、ピアノを習っているがゆえに、男子生徒からからかわれます。ある日、学校のそばにある森に置かれているピアノを弾くという肝試しをさせられることに。そのピアノはオバケピアノと呼ばれて、壊れているのに、夜になると音が鳴るらしい…。怖がる修平に、クラスメイトの一ノ瀬海(いちのせかい)は、あれは自分のピアノでちゃんと音は出ると言い、修平と海は2人でそのピアノを弾きに行きます。
【作品情報】『花田少年史』などを手掛けた一色まことが、森の中にあるピアノを題材に、小学生の衝突や友情を描いた物語。1998年から2015年まで講談社『モーニング』で連載し、全26巻で完結しました。2008年に第12回「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門 大賞」を受賞し、2018年1月には累計発行部数が600万部を超えた人気作品です。アニメも制作され、第2シーズンまで放送されました。
【おすすめするポイント】女の子と見間違えるような容姿に似合わず、いじわるなクラスメイトとすぐにケンカを始めるほど乱暴で生意気な性格の海。しかし、ピアノのことになると天才的な能力を発揮するというギャップがたまりません。絶対音感を持っている上に、一度聴いた曲はその場で覚えてしまうという海は、世界的なピアニストとしての素質があるのか…? 海と修平の友情と成長を細やかな心理描写で見事に描き上げている作品です。
【あらすじ】野宮朋美は、大好きなバスケ部を辞めてから素行が悪くなり、ナンパした女の子・山下夏美を乗せてバイク事故を起こしてしまいます。自分は腕のケガで済んだものの、夏美は下半身不随。学校もバスケも辞め、夏美への罪悪感に苛まれていた朋美は、自分の生き方に悩みます。ある日夏美の車いすを押しながら散歩をしていた朋美は、車いすバスケをしている青年・戸川清春を発見。清春との1オン1でバスケへの情熱を取り戻し、朋美は自分の人生を前向きに考え始めることに。
【作品情報】作者は、『SLUM DUNK』『バカボンド』など数々の大ヒット作を世に送り出した井上雄彦。1999年から集英社の『週刊ヤングジャンプ』で連載しており、現在15巻(2023 年 5 ⽉11日時点)まで発売中です。2019年11月時点で累計発行部数が1,500万部を超えた人気作。足に障害を負った主人公達が車イスバスケットボールを通して、自分の人生と向き合っていきます。
【おすすめするポイント】障害を持つ人が抱える悩みや葛藤、自分にとっての希望の光などを「リアル」に描いているところが見どころ。清春や夏美、そして朋美の部活仲間・高橋久信は、不運な事故で車いす生活を余儀なくされることに。現実を受け入れられず自分の人生を見失ってしまった3人ですが、車いすバスケに勇気づけられて前向きに進もうとしていきます。まさに涙なしでは読めません。
【あらすじ】藤戸千雪の夢は、パリコレでトップモデルになること。10歳で身長158cmと幼少の頃から長身とルックスに恵まれ、将来有望と思われていました。しかし、 身長はそれ以来全く伸びず、モデルの夢は前途多難。夢を捨てきれない千雪は何度もオーディションに応募します。ファッションデザイナーを目指すクラスメイトの男子・都村育人は、そんな千雪がオーディションに受かるためには、千雪に似合う服が必要だと考えて協力することに。
【作品情報】作者・猪ノ谷言葉の初連載・初コミックス化となった作品。小説『ランウェイで笑って 158cmモデル、パリコレへ!』も手掛けています。2017年から2021年まで講談社『週刊少年マガジン』にて連載し、全22巻で完結。2020年にはアニメ化もされ、2021年8月には累計発行部数が370万部を超えました。パリコレに憧れる少女がトップモデルになるまでを描いたサクセスストーリーです。
【おすすめするポイント】幼い頃に将来の夢を持つことがありますが、いつの間にか忘れてしまいがちです。しかし、千雪は忘れるどころか無理だとわかっていても本気で夢を追い続けます。ハンデをはねのけてモデルの第一歩に踏み出していく千雪を見ると、諦めずに挑戦することの大切さを実感してしまうのではないでそうか。モデルに憧れる人はもちろん、夢を諦めたくない人にもおすすめの漫画です。
【あらすじ】鴨川アスミは、宇宙飛行士を目指して宇宙学校に通う女子中学生。彼女は着ぐるみを着たような「ライオンさん」と、勉強のことを話しています。しかし、その「ライオンさん」は他の人には見えていない様子。それもそのはず、ライオンさんの正体は、元宇宙飛行士の霊。乗っていた有人ロケット獅子号が数年前にアスミの住む町に墜落し、そのときに命を落としていました。事故をきっかけにライオンさんと出会ったアスミは、宇宙飛行士になることを誓います。
【作品情報】作者は、『群緑の時雨』などを描いた柳沼行。2001年から2009年までメディアファクトリー『コミックフラッパー』に連載され、全16巻で完結。アニメおよび実写ドラマも放送されました。宇宙飛行士に憧れる少年少女達が宇宙飛行士養成へ進学し、友情を育みながら夢の実現を目指していく成長物語です。
【おすすめするポイント】近未来世界で、10代の少年少女と幽霊が宇宙飛行士の夢を追うSFファンタジー。ロケットの墜落事故で母を亡くしたアスミですが、宇宙飛行士を恨むこともなく純粋に興味と憧れを持ち、夢に向かって努力する前向きな性格です。無事に国立東京宇宙学校の宇宙飛行士養成コースへ進学したアスミは、同じ夢を持つ仲間達と出会い、励まし合いながら厳しい訓練をクリアしていきます。アスミと仲間たちが宇宙へ旅立てる日は来るのか…?
【あらすじ】鴻鳥サクラは、年齢経歴不明の大人気ピアニスト「ベイビー」と、男性産科医というふたつの顔を持つちょっと変わった人物。ある日、サクラのもとに未受診の妊婦が緊急搬送されてきます。妊婦は無事に出産を終えましたが、支払いに困った妊婦は病院から逃走。妊婦を捕まえたサクラは、生まれてくる赤ちゃんと母親を全力で助けると宣言します。次々と問題を抱える妊婦が現れますが、サクラはどのような選択をしていくのか…?
【作品情報】作者は、『竜馬がゆく』の作画を手掛けた鈴ノ木ユウ。2012年から2020年まで講談社の『モーニング』に連載し、全32巻で完結。2022年4月には累計部数が940万部を超えた人気作で、実写ドラマ化も果たしました。産科医である主人公達やさまざまな患者の人生を通して、命の大切さと向き合い方を伝えている作品です。
【おすすめするポイント】サクラの母は、妊娠中に病気を患い自分を産んだ後に亡くなりました。そのような人を救いたいと思い、サクラは産科医として命を助ける仕事に就くことに。赤ちゃんはもちろんですが、育てていく母親の心にも寄り添う優しいサクラ。しかし、必ずしも全ての赤ちゃんを助けられるとは限りません…。通常の出産でもリスクが伴うのに、対処が難しい妊婦が続々とサクラの病院を受診することに。サクラがどのように対応していくのかが一緒に応援しましょう。
【あらすじ】高校の数学教師の大塚公平は、妻の亡き後、一人娘で幼稚園児のつむぎを育てている教師。仕事に家事に手いっぱいで料理をする暇がなく、元々食に興味がないことから毎日弁当と外食の日々でした。そんなある日、いつものようにコンビニ弁当を持って帰った公平が家で見たものは、料理番組を食い入るように見ているつむぎの姿。「娘に美味しい物を食べさせたい」と思った公平はつむぎを連れて、外出先で偶然出会った少女・飯田小鳥が教えてくれた料理屋へ急ぎます。
【作品情報】『おとなりに銀河』『まぼろしにふれてよ』『タマシイもあげる』などを描いた雨隠ギドの作品。2013年から2018年まで講談社『good!アフタヌーン!』に連載し、全12巻で完結。2014年の「このマンガがすごい! オトコ編」で8位に選出され、2016年にはテレビアニメ化もされました。連載当初から注目を集めていた父と娘の食卓ドラマです。
【おすすめするポイント】料理が苦手な公平は、なんとか娘に美味しい料理を食べさせたいと思ってご飯を作るものの、つむぎの反応はイマイチ。そんな公平に協力してくれる小鳥ですが、彼女も料理が得意ではありません…。それでも2人はつむぎのために、がんばってご飯を作り続け、徐々に料理に目覚めていくのでした。3人が笑顔で食卓を囲んでいる姿を見て、読んでいるこちらもつい笑顔になってしまうほのぼの系グルメ作品です。
【あらすじ】「もう大きいから」「ブサイクだから」と言った理由で売れ残っている1歳の猫。その猫を「とてもかわいい」と家に迎えたのは、スーツ姿の中年男性・神田冬樹でした。冬樹は猫に「ふくまる」と名付けて優しく大切に接し、ふくまるも冬樹から母猫から受けたような愛情を感じ、「パパさん」と呼んで慕っていきます。子どもも巣立ち、妻を亡くした独りぼっちの男性と、誰かに愛されたかった独りぼっちの猫が過ごす楽しい日々を描いた作品です。
【作品情報】作者は、『神と呼ばれた吸血鬼』でお馴染みの桜井海。2018年からスクエアエニックス『ガンガンpixiv』および『月刊少年ガンガン』にて連載中で、現在11巻(2023年5月11日現在)まで発売中。累計発行部数は185万部を超え、テレビアニメや実写ドラマも制作されました。独身のおじさまとブサかわいい猫の家族愛を描いた作品です。
【おすすめするポイント】妻を亡くしてからふさぎ込み気味だった冬樹と、ペットショップで誰からも見向きもされなかったふくまる。寂しい生活を送っていた一人と一匹は、一緒に暮らしていくうちにかけがえのない存在へと変わっていきます。冬樹とふくまるの嬉しそうな顔を見ていると、ついウルっときちゃうかも? 冬樹に甘えまくるふくまると、ふくまるにメロメロな冬樹のやりとりは見ていて飽きることがありません。
【あらすじ】2006年、F県勝野市の火葬場で老夫婦が焼身心中する事件が発生します。警察は認知症を患っていた妻と、その介護に疲れた末の心中だと結論付け、捜査は終了。半年後、週刊誌の編集記者・伊能順一がこの心中事件について調べるために現場を訪れます。事件があった村で警察や近隣住民に聞き込みをするも、歓迎されず取材は難航。根気よく取材を続けているうちに、順一は3つの不自然な点に気付き、事件の真相を追求し始めます。
【作品情報】作者は、『葬送行進曲』や『もろびとこぞりて』など、クラシック音楽の曲名を題名にした作品を描くウチヤマユージ。2016年に講談社『イブニング』にて連載し、全1巻で完結しました。実際に起きた心中事件をモチーフに描かれたミステリーサスペンスで、認知症や老老介護などの社会問題を浮き彫りにした作品です。
【おすすめするポイント】地方の田舎町で起こった老夫婦心中事件。順一は調査で夫婦が自殺をした理由の手がかりを見つけていき、最後に全てが判明します。妻が認知症を発症する前から夫妻には大きな秘密をあり、その秘密は住民達にも関係があるようで…。真実の中に現代社会の闇が潜んでいるので、娯楽としての漫画に止まらず考えさせられる作品になっています。読み終わったあとは、究極の夫婦愛に涙が止まらないでしょう。
【あらすじ】母親を不慮の事故で亡くした榎木家。父親は仕事で忙しく、小学生の兄・拓也が2歳の弟・実の面倒を見ることに。学校が終わるとすぐに保育園へ迎えに行き、父親が帰るまでは実にかかりっきり。学校帰りに友達と遊ぶこともできず、家ではゆっくりと宿題もできない拓也は、実のことを全然可愛いとは思えません。それでも「実をかわいがってね」という母の言葉に応えようとがんばっていましたが、ついに限界を迎えて実を置き去りにしようとしてしまい…。
【作品情報】『ましろのおと』や『しゃにむにGO』などを描いた人気漫画家・羅川真里藻の代表作。1991年から1997年まで白泉社『花とゆめ』に連載し、全10巻で完結。1994年に第40回「小学館漫画賞 少女漫画部門」を受賞し、2021年11月の累計発行部数は1,179部を記録しました。テレビアニメ化も果たした人気作品です。父と小学生が、愛情をたっぷり注いで2歳児を育てます。
【おすすめするポイント】母親が急に亡くなり、赤ちゃんの実を世話しなくてはならなくなった拓也。保育園の持ち物の裁縫からオムツ替えやお着替えまですべて拓也の役割です。あまりの急激な環境の変化と、母親が亡くなった悲しみについていけず、追い詰められていく拓也はとてもかわいそう…。実の世話をしながら精神的に成長をしていく拓也。最後はみんなが幸せになってほしい…!
【あらすじ】夫の江月朝一は、65歳で定年退職をしたその日に、5歳年上の妻の夕子から「私、妊娠しました」と告げられます。結婚をして十数年、何度も夢見た光景ですが、朝一は母体や生まれて来る子どものことを考えると複雑な心境。そんな朝一を尻目に、夕子は母親としての自覚が目覚めていき、「みらい」と名付けられたお腹の子もすくすくと成長していきます。超高齢出産で初産ですが、赤ちゃんは無事に生まれてくれるのか…?
【作品情報】作者は、『アベックパンチ』や『I・C・U』などの作品を手掛けたタイム涼介。2016年から2018年まで新潮社のWEBコミックサイト「くらげパンチ」にて連載し、全5巻で完結しました。第21回文化庁メディア芸術祭漫画部門審査委員会推薦作品に選出され、テレビドラマ化もされました。また、本作のその後を描いた『セブンティドリームズ』を新潮社『コミックバンチweb』で連載中です。
【おすすめするポイント】65歳にして初めて父親になることにとまどう朝一と、「何が何でも産む!」と決心している裕子。段々と大きくなっていく裕子のお腹を見て、朝一も父になることを実感していきます。かいがいしく裕子の世話をしたり、父親向けの勉強会などにも参加したりする朝一は、意外といいパパになりそう。親になる気持ちには年齢は関係ないと言う気持ちになる作品です。
【あらすじ】司法浪人4年目の佐伯健太郎は、実質的には仕事も勉強もせずにニートのように暮らすダメ男。ある日、健太郎は、駆け出しフリーライターの姉・慶子から祖父のことを調べて欲しいと頼まれます。血のつながった本当の祖父・宮部久蔵には母も会ったことがなく、分かっているのは戦時中に特攻して死んだということだけ。慶子と健太郎は、自分たちのルーツを知るために、わずかな情報から久三がどのような人物だったのかを紐解いていくことに。
【作品情報】小説家の百田直樹による同名の原作小説を、須本壮一の作画でコミカライズした本作は、2010年から2012年に双葉社『漫画アクション』で連載し、全5巻で完結。『海賊とよばれた男 』もこの2人による作品です。原作小説の累計販売部数は2013年12月時点で約480万部に及び、実写映画化や実写ドラマ化も果たしています。第二次世界大戦時に特攻で亡くなった祖父の人生を追う物語です。
【おすすめするポイント】当時の戦況などが分かりやすく解説されており、戦争を知らない世代でも読みやすい歴史漫画です。戦争という過酷な状況で仲間とともに最後まで生き抜こうとした久蔵達の気持ちを思うと、涙なしでは読めません。また、全てにおいて投げやりになってしまった健太郎が、祖父の宮部久蔵の生き様を調べていくうちに自分の進むべき道を見つけていく成長物語でもあります。
【あらすじ】竹本祐太は美術大学に通う男子学生。同じ下宿先に住む先輩の真山巧や、留年しまくっている森田忍と騒々しくも楽しい毎日を過ごしていました。ある日、3人は、校内で子どものように小さい女の子を見かけます。その子は美大の講師・花本修司の従妹で、今年からこの美大に通う18才の花本はぐみ。はぐみのかわいらしさにドキドキする3人ですが、竹本は本気ではぐみに一目惚れ。さらに、はぐみの作品を見た竹本と真山は、その表現力や独特な世界観に圧倒されます。
【作品情報】作者は『3月のライオン』や『スピカ』『GOHOマフィア!梶田クン』で知られている羽海野チカ。2000年から2006年にかけて宝島社『CUTiEcomic』や白泉社『ヤングユー』『コーラス』で連載し、全10巻で完結。宝島社「このマンガがすごい! オンナ編」で2006年と2007年で1位を獲得し、テレビアニメや実写ドラマ、実写映画にもなりました。美大に通う男子学生達と天才的な才能を持つ1人の少女の青春群像劇を描いた作品。
【おすすめするポイント】美術大学と近くのアパートの住民を舞台に繰り広げられる青春ラブコメディ。女っけがなく不器用な大学生たちが抱く恋心や、自分の才能と将来の進路に悩み、葛藤をしながらも成長していく主人公たちの姿を描いています。青春時代ならではの甘酸っぱさが満載で、読むたびにその時々に新しい発見があるかも。何度読み返しても飽きない作品です。
【あらすじ】高校に入学をした高橋七美は、クラスメイトから「女子の3分の2は必ず恋に落ちる」という伝説の男子・矢野基晴(やのもとはる)の噂話を耳にします。彼は七美のクラスメイトで、イケメンかつ成績もトップクラス。ことあるごとに七美をからかってくる基晴に、七美は苛立ちながらも気になる存在でした。ある日、七美は、隣の席の山本有里と基晴、そして有里の姉に関するショッキングな過去を知り、基晴のことを「気になる」から「好き」と変わってしまい…。
【作品情報】作者は、『スキ、キライ、好き』や『まる三角しかく』などの青春ラブストーリーを描いた小畑友紀。2002年から2012年まで小学館『ベツコミ』で連載し、全16巻にて完結。2005年に第50回「小学館漫画賞 少女向け部門」を受賞し、2012年には累計発行部数が1,000万部以上を突破。テレビアニメ化や映画化も果たしています。高校の同級生だった2人の、もどかしくも純粋な恋の物語です。
【おすすめするポイント】なかなかクラスに溶け込めなかった七美は、普通に接してくれる基晴に惹かれていき、つい告白してしまいます。しかし、のちに基晴が恋人を事故で亡くすという辛い過去を持ち、亡き恋人への想いを吹っ切れずにいることを知ることに。それでも明るく振舞う基晴に、七美はさらに想いを募らせていき基晴の心を徐々に開いていきます。順調に見える2人が迎える悲劇的な展開は、涙なしでは読めません…。
【あらすじ】高校2年生の始業式の日、高宮菜穂のところへ10年後の自分から手紙が届きます。書かれていたのは、寝坊したことや、今日東京から成瀬翔(なるせかける)が転校してきて隣の席になることなど、予言のような内容。確かにその日の朝、菜穂は寝坊しており、学校に行くと手紙の通りに翔と菜穂は隣の席に。放課後、クラスメイト達が一緒に帰ろうと翔を誘いますが、手紙には「この日だけは翔を誘わないで欲しい。絶対に」と記されていたのです。
【作品情報】作者は、『夢見る太陽』などで知られる高野苺。集英社『別冊マーガレット』や、双葉社の『月間アクション』にて不定期連載し、全7巻で完結。2015年には「全国書店員が選んだおすすめのコミック」や「次にくるマンガ大賞」にも選ばれており、テレビアニメ化や実写映画化もされました。10年後の自分から届いた手紙をきっかけに、未来を変えようとするSFストーリーです。
【おすすめするポイント】10年後の自分から届いた手紙は、翔が事故死する未来を回避するために書かれたもの。未来の菜穂は、自分の行動を変えれば翔が死なずに済んだのでは…と後悔していたのです。さらに、同じような手紙が4人の友人達にも届いており、菜穂を含めた5人は「翔がいない未来」を変えようと一致団結。しかし、翔の死は事故ではないのかも…。翔の過去や結末、その後の未来を読むと自然と涙がこぼれてしまいます。
【あらすじ】橘あきらは、感情をあまり表に出さず、クールで取っつきずらく見えてしまう女子高生。かつては陸上部のトップランナーだったが、練習中にアキレス腱を負傷し、部活からは遠ざかることに。そんなあきらが走ってまで放課後に向かうのは、バイト先のファミレス。実はあきらは、45歳の店長・近藤正巳に恋をしていたのです。近藤はイケメンでもなく、仕事でもパッとしないただの中年男性。そんな近藤のことを本気で好きなあきらは距離を縮めようとしますが、なかなか近藤には伝わらないようで…。
【作品情報】作者は、『九龍ジェネリックロマンス』や『さよならデイジー』などのラブストーリーを描いた眉月じゅん。2014年から2016年にかけて小学館『月刊スピリッツ』と『ビックコミックスピリッツ』に連載し、全10巻にて完結。2018年に第63回「小学館漫画賞 一般向け部門」を受賞しており、実写映画化やテレビアニメ化も果たしました。不器用な女子高生とバイト先の中年店長が紡ぐ淡い恋物語です。
【おすすめするポイント】好きだという気持ちで正巳をじっと見つめているあきらに対して、まさか17際の女子高生から好かれているとは思っていない正巳は軽蔑されて睨まれていると勘違い。あきらから本気の告白を受けたときも、それが恋だとは思っていませんでした。その後、あきらの真剣な気持ちは正巳に伝わるのですが、2人の恋は思うように進展せず…。ヤキモキしつつ先が気になってしまいます。
【あらすじ】新設の聖学園に通う冴島翠(さえじまみどり)は、元気で周囲から好かれている女子高生。入学当初、霧雨が降る中で猫を助けるリーゼントの男子学生のことが気になっていました。ある日翠は、周りに推薦されて生徒会に立候補することに。全校生徒の前で上手くスピーチをした翠ですが、転んでしまうアクシデントが! 翠のピンチを助けてくれたのは、あのリーゼントの男子学生・須藤晃でした。晴れて晃は会長に、翠は副会長に選ばれ、2人の仲は急接近。しかし、晃には彼女がいるという噂が…。
【作品情報】『NANA』や『ご近所物語』などの人気作品を描いた矢沢あいが描く、ちょいワル生徒会長に恋する副会長の青春ラブストーリー。1991年から1994年に集英社『りぼん』にて連載し、全8巻にて完結。2019年には累計発行部数が1,000万部以上を突破した大人気作品です。本作を原作とした小説やOVAも制作されています。
【おすすめするポイント】入学当初からずっと気になっていた章と、生徒会長・副会長として一緒に活動をすることになった翠。一緒に生徒会の活動をするうちに、翠は章のことをどんどん好きになっていきます。周囲からは恋人同士のように見られている2人ですが、章の本心が見えず、翠は不安でいっぱい。翠の切ない恋心と翠たちを取り巻く友人たちの恋模様が混ざり合った、甘酸っぱい青春時代のストーリーにキュンキュンしちゃってください。
【あらすじ】女子高生の本田透(ほんだとおる)は、幼い頃に父親を亡くし、先日母も事故で他界、祖父の家に引き取られることになりました。祖父の家が改築する間、他に住む場所がない透は山でテント暮らしを始めることに。偶然にも透がテントを張っていた山は、校内の人気者・草摩由希(そうまゆき)の一族が所有する土地。透がテントで生活していることを知った由希は、改築が終わるまで屋敷に住んでいいと言ってくれました。たくさんの十二支の置物といい、由希や兄弟の発言といい、草摩家には何か秘密がありそう…。
【作品情報】作者は、『星は歌う』などを描いた高屋奈月。1998年から2006年にかけて白泉社『花とゆめ』に連載し、全23巻で完結。全世界での累計発行部数は3,000万部を超え、2007年には「もっとも売れている少女漫画」としてギネスブックに登録された超人気作品。テレビアニメ化や舞台化もされました。動物に変身する一族と暮らす少女のファンタジー物語です。
【おすすめするポイント】大好きな母親を事故で亡くした上に、慣れないテント暮らしをしている透ですが、学校ではそんな素振りを見せずに明るく振舞います。また、誰に対しても寄り添う優しい性格の持ち主で、草摩一族を優しく温かく包み込む透は、呪いをかけられてしまった一族の救いともいえる存在。十二支をモチーフに、恋愛や家族愛、友情などをちりばめた壮大なファンタジー作品です。
【あらすじ】石黒羽化(いしぐろうか)は、何かあるとすぐに固まってしまうことから、中学時代に「石」と呼ばれていじめを受けていました。同級生に馬鹿にされていたときに、中学3年の時にレモン色の髪の毛をした三浦界(みうらかい)の一言に救われ、羽化は少しでも彼に近づきたいと思い同じ高校へ入学。羽化は高校でも固まってしまいますが、たびたび界が素っ気ない態度で助けてくれます。徐々に自分を変えられるようになっていく羽化は、ついに界のことを好きだと自覚して…。
【作品情報】作者は、『流れ星レンズ』『またあした』などを手掛けた村田美優。2016年から集英社『りぼん』にて連載しており、現在(2023年5月11日現在)22巻まで発売中。2020年には「読者が選ぶ好きな少女漫画&実写化して欲しい漫画」の1位に選ばれ、2023年3月に累計部数が1,100万部を突破。実写映画化も公開されました。レモン色の髪をした少年に憧れるいじめられっ子のピュアな恋を描いた作品です。
【おすすめするポイント】引っ込み思案で、臆病で、いじめられっ子の羽化は、自分に自信が持てずイヤなことを言われても黙って我慢していました。そんな羽化に変わるきっかけを与えてくれるのが、塩対応だけれども本当は優しい界。界の言葉に背中を押されて、羽化は少しずつ前向きな言動ができるようになっていきます。羽化が小さながんばりを重ねていく様子は、思わず応援したくなるかも。界との恋の行方も気になって、時間を忘れて読み進めてしまう作品です。
【あらすじ】長い黒髪に色白な見た目の黒沼爽子(くろぬまさわこ)は、周りからいつも「貞子」と呼ばれて怖がられてしまう女子高生。クラスでも友達ができず、いつもひとりぼっちでした。そんな爽子へ気軽に声をかけてくれるのが、クラスメイトの風早翔太(かぜはやしょうた)。爽やかで男女を問わず好かれる人気者で、爽子とは対照的な人物。しかし爽子は、高校入学式の日に翔太に道を教えた日から、密かに憧れの気持ちを抱いていました。翔太の言葉に少し前向きになっていく爽子は、徐々にクラスメイトと話せるようになっていき…。
【作品情報】作者は、『CRAZY FOR YOU』などを描いた椎名軽穂。2006年から2017年に集英社『別冊マーガレット』で連載し、全30巻で完結済です。2008年に第32回「講談社漫画大賞 少女漫画部門」を受賞し、シリーズ累計発行部数は3,600万部を超えた人気作品。アニメ化や実写映画化、ゲーム化もされました。見た目で周囲から誤解される少女と人気者な男子の友情と恋を描いた青春ストーリーです。
【おすすめするポイント】中学時代から陰キャラだと誤解され、友達ができずにいた爽子。人の役に立つためにがんばれる優しい性格ですが、いつも周囲に避けられてしまいます。そんな爽子の本質をちゃんと見ていてくれたのが翔太でした。爽子の本名も覚えてくれていた上に、クラスの雑用を引き受けていたことまで知っていました。そんな翔太に励まされて、自分を変えたいと小さな一歩を踏み出していく爽子のいじらしさに、ついホロリとしてしまうかも。翔太との恋の行方にもご注目!
【あらすじ】小野田坂道(おのださかみち)は、アニメゲームやガシャポンフィギュアを愛する高校1年生。ガシャポンのお金を浮かすために、学校帰りに45km離れた秋葉原まで普通の自転車で行くことに。秋葉原へ行く途中の坂道を見かけた自転車部の今泉俊輔は、ママチャリで斜度20%を超える激坂を余裕で走る坂道を見て驚きます。坂道のポテンシャルを危惧した俊輔は、ある条件を提示して自転車レースを提案。勝負中に、坂道は自転車レースの楽しさに目覚めます。
【作品情報】『まじもじるるも』や『制服脱いだら』などで知られる渡辺航が描いた本作は、2008年から秋田書店『週刊少年チャンピオン』で連載しており、現在(2023年5月11日現在)83巻まで発売中。2015年に39回「講談社漫画賞 少年部門」を受賞し、アニメ化や実写映画化、舞台化やゲーム化もされた人気作品。オタクな少年がロードバイクの才能を開花させていきます。
【おすすめするポイント】もやしのような見た目で運動とは無縁のオタクが、ロードレースの才能を発揮していく成長物語。ライバルとの激しいレースを通して、ときには挫折を味わうことも。仲間に励まされながら苦しい練習を積み重ね、最後に勝利を勝ち取る姿に感動の涙が静かに頬をつたう人、続出! ロードレースにかけるチームメイトそれぞれの思いや葛藤も描かれているので、どの巻を読んでも泣けることまちがいなし!
【あらすじ】小柄な少年・日向翔陽(ひなたしょうよう)は、通りかかった電気屋のテレビで目にした「春の高校バレー」で、小さな選手が大活躍する姿に心惹かれます。それから3年が経ち、中学バレー部の主将となった翔陽は寄せ集めのチームを組み、最初で最後の大会へ出場。しかし「コート上の王様」の異名を持つ天才・影山飛雄(かげやまとびお)のチームと対戦し、翔陽の中学は大敗してしまいます。リベンジを誓った翔陽は、あの小さな選手がいた県立烏野高校に進学しますが、なんと飛雄も入学していて…?
【作品情報】作者は、『王様キッド』で「第14回JUMPトレジャー新人漫画賞佳作」を受賞した古舘春一。2012年から2020年まで集英社『週刊少年ジャンプ』で連載されたのち、全45巻で完結しました。2013年に「全国書店員が選んだおすすめコミック」を、2018年に「高校生が“好きなマンガ・コミック”BEST10 女子1位」を受賞し、テレビアニメ化も果たしました。高校の弱小バレーボール部が全国大会を目指す青春スポーツ漫画です。
【おすすめするポイント】青春スポーツ漫画の金字塔ともいえる本作。影山に「バレーボールに重要なのは身長だ」と言われても、翔陽は「でも…! おれはとべる!」と返し、無謀な挑戦にも諦めません。随所に泣けるセリフが詰まっているので、読むたびにウルッときちゃうかも。翔陽と影山がライバルとして試合で戦うのではなく、チームメイトとして切磋琢磨し、成長していく展開が胸アツです。
【あらすじ】優しいけれど、気弱な少年・柄本つくし(つかもとつくし)は、不良に絡まれているところを、ヌンチャクを持った少年・風間陣に助けられます。陣は今夜行うフットサルのメンバーを探していましたが、なかなか見つからない様子。運動神経が鈍くサッカー未経験のつくしですが、自分を「友達」だと言ってくれた風間のために、フットサルに参加することを承諾します。しかし、待ち合わせ場所に向かうつくしの前に、再び不良たちが現れて…?
【作品情報】作者は、『Over Drive』で「第67回週刊少年マガジン新人漫画賞入選」を受賞した、スポーツ漫画の名手・安田剛士。高校サッカーを題材にした本作は、2013年から2021年まで講談社『週刊少年マガジン』で連載されたのち、全42巻で完結しています。2016年に「第40回講談社漫画賞・少年部門」を受賞し、テレビアニメ化もされた大人気作品です。
【おすすめするポイント】飄々とつくしの前に現れた陣は、実は天才サッカー少年。サッカー名門校・聖蹟高校に入学したつくしと陣を中心に物語が展開します。不器用で頼りないが仲間想いでひたむきに努力を惜しまないつくしが成長していく姿に、胸が熱くなります。それぞれの登場人物の背景がしっかり描かれており、泣いたり笑ったりしながらすべてのキャラクターを応援したくなる本作。二度と戻らない青春の煌めきに、どっぷりと浸れる名作です。
【あらすじ】小学生の綾瀬千早(あやせちはや)の夢は、美少女グランプリに優勝した姉が日本一になること。しかし、転校生の綿谷新(わたやあらた)から、「自分のことでなければ本当の夢ではない」と言われます。そんな新の夢は、世界一のかるた名人になること。新とかるた取りで対戦した千早は、彼が本気で目指していることを知り、自分も何か夢を持ちたいと考えます。ある日、校内のかるた大会に出場した新は、対戦相手の策略でめがねを盗られてしまい大ピンチ。新を助けるために、千早は代役を申し出ます。
【作品情報】『ハルコイ』や『クーベルチュール』なども描いた末次由紀の大ヒット作品。2008年から2022年まで講談社『BE・LOVE』に連載され、全50巻で完結。2022年2月時点で累計発行部数は2,700万部を超え、アニメ化や実写映画化もされました。競技かるたに魅せられた小学生達が、高校で日本一を目指していく青春ストーリー。
【おすすめするポイント】競技かるたの魅力にハマり、ともに世界一を目指す千早と新。進学先は別々になってしまうものの、再会を約束してお互いにかるたを続けます。かるたと新に対する千早の純粋な想いや、新の苦悩などから生まれる名言や名シーンが多く、何度読んでも泣けてしまう作品です。高校生になってからは強力なライバルも増え、競技かるたの奥深さをじっくり味わえます!
【あらすじ】小野つばさは、自分に自信を持てずいつも下を向いて自分の足元ばかり見ていたような女の子。以前にテレビで見た甲子園大会で、野球部を応援していた白翔高校吹奏楽部のトランペットに憧れ、入学を果たして吹奏楽部への入部を希望します。クラスメイトの山田大介は甲子園出場を目指す野球部員。2人はともに「甲子園へ行く」という夢を持つ仲間になりました。入部はできたものの吹奏楽部の初心者であるつばさは、他の部員から遅れをとってしまい、「部の足を引っ張るから辞めてほしい」と頼まれて…。
【作品情報】作者は、『素敵な彼氏』や『俺物語!!』など、高校生の恋愛模様を描くのが得意な河原和音。2008年から2015年まで集英社『別冊マーガレット』に連載し、全19巻で完結。ラジオドラマや実写映画化もされた人気作品です。甲子園で野球部を応援するブラスバンドに憧れて吹奏楽に挑戦する女子高生と、甲子園出場意を目指す野球部員の友情と恋の物語。
【おすすめするポイント】同じ夢を追うつばさと大介が、お互いに励まし合いながら一歩ずつ夢に近づいていく青春ラブストーリー。野球部で活躍する大介に対し、ブラスバンド部に入部すらできないつばさは劣等感を持ち、たびたび落ち込んで挫けそうになります。そんなつばさをいつも励ましてくれる大介の優しさは、つばさでなくても嬉しくて泣いてしまうかも。部活に打ち込んだ経験のある人には、とくにおすすめです。
【あらすじ】4月に新学期が始まり、高校2年生の倉田武蔵(くらたたけぞう)は、箏曲部(そうきょくぶ)の部員を勧誘しようと奮闘中。部員が武蔵1名しかいない箏曲部は、今年中に1人でも入部させないと廃部になってしまいます。しかし、箏曲部の部室は不良達のたまり場になっており、武蔵を追い出そうとした1人が蹴りかかります。次の瞬間、突然現れた男子・久遠愛(くどおちか)が不良を蹴り、吹っ飛ばしてしまいました。しかも、驚くことに愛は箏曲部に入部すると言い出します。
【作品情報】アミューのデビュー作となる本作は、和楽器の箏(そう・こと)をテーマにした学園青春ドラマ。2012年から集英社の『ジャンプスクウェア』で連載しており、現在(2023年5月11日時点)で28巻まで発売中です。2017年には作中で登場した曲を集めたCDが制作され、同年の「文化庁芸術祭賞 レコード部門 優秀賞」を受賞。2018年にはテレビアニメ化も果たしました。
【おすすめするポイント】札付きの不良で喧嘩っ早い愛が箏曲部へ入部したいと言っても、武蔵は信じられません。しかし、愛の祖父がこの箏曲部を立ち上げたことや、その祖父へ迷惑をかけてしまったことなどの事情を知り、武蔵は愛の入部を受け入れることに。性格の違う2人ですが、箏にかける気持ちは真剣そのもの。部の存続や大会への出場といった目標に向かっていく青春群像劇です。
【あらすじ】中学生の有馬公生(ありまこうせい)は、世界を目指せるほどピアノの才能を持っている中学生。しかし、3年前の母の死を境にピアノを弾くのを辞めてしまいました。そんな有馬を心配し、またピアノを弾いてほしいと考えていた有馬の幼なじみ・澤部椿は、ある人物と会わせようとします。待ち合わせの場所に行った公生が見たのは、子どもたちと楽しそうにピアニカを弾いている宮園かをり。かをりは自分のことをバイオリニストだと言い、目の前のホールで今から演奏するから行こうと公生を誘います。
【作品情報】作者は、『さよなら私のクラマー』や『さよならフットボール』などを描いた新川直司。2011年から2015年まで講談社の『月刊少年マガジン』にて連載し、全11巻で完結。2013年に「講談社漫画賞 少年部門」を受賞し、アニメ化や実写映画も果たしました。2017年6月には発行部数が500万部を突破した人気作品。元天才ピアニストの少年とバイオリニストの少女が音楽を通じて成長していく青春ストーリーです。
【おすすめするポイント】ピアノが弾けなくなってしまった公生ですが、ピアノの部屋が残してあったり新譜を耳コピして譜面に起こしたりと、ピアノを諦めきれていない様子。そんな公生の気持ちを椿は見抜き、あれこれ再起を促します。2人の女の子に振り回されつつも、公生は次第にピアノに対して前向きな気持ちを持てるようになり…。椿やかおをりが公生のことをどう思っているのかも気になるところです。
【あらすじ】アニメの設定が好きで、設定画ばかり描いている少女・浅草みどりと、その友達・金森さやか。二人は芝浜高校に入学し、アニメ研の部活動紹介を見学することに。そこで何者かから逃げている水崎ツバメと遭遇します。ツバメはアニメーターになりたくてアニメ研に入部を希望していましたが、親から反対されて追いかけられていたとのこと。そのときさやかが「入部がダメなら部を設立すればいい」と提案し、3人はさっそく職員室へ向かいます。
【作品情報】アンソロジー『もしも、東京』で『TP』を描いた大童澄瞳による本作は、アニメ好きな女子高生がアニメ制作部を立ち上げる青春漫画。2016年から小学館『月刊!スピリッツ』にて連載しており、現在(2023年5月11日)7巻まで発売中。2017年には「ブロスコミックアワード2017 大賞」を受賞し、アニメ化や実写映画も果たしました。
【おすすめするポイント】設定画ばかり描いているみどり、お金を生み出すプロデューサー的なさやか、観察眼が鋭くキャラの動きを描くのが上手いツバメ。それぞれ得意分野は違っていても、お互いにカバーしながらアニメを制作していきます。基本的には軽いノリでストーリーが進んでいきますが、3人が悪戦苦闘しながらアニメを完成させたときは感動してちょっと泣けてしまうかも。
【あらすじ】OLの井上芽衣子は、新聞社の下請け会社でアルバイトをしながらバンド活動をしている種田成男と同居中。芽衣子は毎日の通勤や仕事に不平不満があり、体に毒がたまっていくような気持ちになっていました。その日も仕事や上司、同僚にうんざりしてしまい、耐えられなくなった芽衣子は早退することに。帰宅した芽衣子が会社を辞めようかと言うと、種田は芽衣子の退職を後押しし、芽衣子はほどなく退職。2人は先の見えない生活に足を踏み入れていきます。
【作品情報】本作は、『おやすみプンプン』などを描いた浅野いにおによる大人の青春ドラマです。2005年から2006年まで小学館『週刊ヤングサンデー』にて連載され、全2巻で完結。2010年に実写映画化も果たしました。社会人に向かないカップルのいらだちや不満といった心情を詳細に描いた作品。2017年に発売された新装版では、本作の11年後の様子が描かれています。
【おすすめするポイント】芽衣子は東京にいる普通のOLで、読者も共感しやすい仕事や日常への不満から物語が始まり、冒頭から引き込まれてしまいます。会社を辞めたいという芽衣子に対し、芽衣子の気持ちを尊重しつつ自分が芽衣子を支えると言う種田の優しさにも感動。しかし、2人のゆるい生活はいつまでも続きません…。想定外の結末に号泣してしまうでしょう。
【あらすじ】開盟学園高等学校に転校してきた杉原哲平は、初日に同じクラスの3人組に目を付けられて、変な寸劇に巻き込まれることに。その3人組は通称「スケット団」の部員であるボッスンこと藤崎佑助、ヒメコこと鬼塚一愛(おにづかひめ)、スイッチこと笛吹和義(うすいかずよし)。スケット団の活動内容は校内で困っている人を助けることです。さっそく哲平が何者かにペンキを頭からかけられる事件が発生し、スケット団が事件解決に乗り出します!
【作品情報】『ウィッチウォッチ 』や『彼方のアストラ』などを描いた篠原健太の作品。2007年から2013年まで集英社『週刊少年ジャンプ』にて連載し、全32巻で完結。2010年に第55回「小学館漫画賞 少年向け部門」を受賞し、2019年には累計発行部数が1400万部を突破。テレビアニメも放映されました。校内で困っている人を助ける「スケット団」が活躍するコメディです。
【おすすめするポイント】バカバカしい寸劇の様子から、あまり頼りにならなそうに見えるスケット団ですが、本気を出したときの彼らはあっという間に事件を解決! ちゃんと困っている人に寄り添ってくれる優しい一面も見せるので、笑いだけではなく、ときには考えさせられたり、泣けたりすることも。彼らは今後どんな事件やエピソードに出会うのか、続きが楽しみになること間違いなし!
【あらすじ】高校2年生の長谷祐樹にとって、1人ぼっちのクラスメイト・藤宮香織は気になる存在。ある日、祐樹は香織と数学のノートを運ぶよう言われ、これを機に香織と友達になりたいと伝えます。しかし、香織は「友達を作っちゃだめだから」と拒否。それでも諦めずに話しかけるうちに、香織も少しずつ打ち解けていきました。その週の金曜日、香織は「月曜になったら記憶が消えてしまう」と衝撃の事実を告白。そして迎えた次の月曜日、祐樹は…?
【作品情報】作者は、『僕が僕であるために。』や『君と紙ヒコーキと。』を描いた葉月抹茶。2012年から2015年までスクウェア・エニックス『月刊ガンガンJOKER』連載し、全7巻で完結。アニメや舞台、実写映画化も果たしました。なお、続編として『その後の一週間フレンズ。』を連載中。忘れられてもまた友達になりたい2人の青春物語です。
【おすすめするポイント】友達が自分のことを忘れてしまうなんて、想像しただけでも悲しいですよね。それでも祐樹はめげずに、毎週香織と友達になり続けます。本当は皆と仲良くなりたい香織は、祐樹と過ごすときは嬉しそう。徐々に記憶が長持ちするようになった香織はこのまま友達を忘れずにいられるのか…? 2人のやりとりはクスっと笑えますが、香織の過去には涙が止まらないでしょう。
【あらすじ】一ノ瀬太一(いちのせたいち)は、あまり冴えない高3男子。野球部のキャプテンで学校の人気者である三田桃真(みたとうま)とは幼馴染で、今でもそれなりに仲良くしています。ある日、太一はクラスメイトの空勢二葉(くぜふたば)から桃真のことを相談されることに。二葉のことがなぜか苦手な太一は、ついいじわるな発言をしてしまいます。それでも太一に対して怒ったりしない二葉のことを、太一はだんだん気になり始めて…。
【作品情報】作者は、『クロス・マネジ』や『バディストライク』などのスポーツ漫画を描いたKAITO。 2017年から2020年まで集英社『 少年ジャンプ+』に掲載し、全8巻で完結。2003年の第3回「次にくるマンガ大賞 Webマンガ部門」で3位を獲得しています。明るい人気者男子に恋する純粋な女子、そして2人の間を取り持つ男子の微妙な恋物語。
【おすすめするポイント】幼なじみの桃真と、彼に恋する二葉の間を取り持つことになった太一。しかし、太一は内心で二葉のことをどんくさいと思っていて、あまり協力しようとは思っていません。それでも、桃真の前で嬉しそうにしている二葉を見ていると、ほっとけない様子。二葉と太一の間には、友情のような恋のような微妙な気持ちが芽生えていき…。甘酸っぱいピュアな恋物語なので、爽やかな読後感を楽しめます。
【あらすじ】矢口八虎(やぐちやとら)は、不良だが成績優秀な男子高生。周りから褒められても、心のなかに虚しさと焦燥感を抱いていました。ある日、八虎は美術室で見た1枚の絵に衝撃を受けて釘付けに。その絵を描いたのは、美術部員の女装男子・鮎川龍二(あゆかわりゅうじ)。龍二と進路について話しているときに、美術の教師から国立美大・東京藝術大学があることを聞かされた八虎は、東京藝術大学へ進学しようと心に決めるのでした。
【作品情報】『彼女と彼女の猫』などを描いた山口つばさの作品です。2017年から講談社『月刊アフタヌーン』にて連載し、現在(2023念5月11日)13巻まで発売中。「マンガ大賞2020 大賞」を受賞し、アニメ化や舞台化もされました。絵を描くことに目覚めた不良生が、東京藝術大学を目指す青春物語です。
【おすすめするポイント】成績優秀で人付き合いも良い八虎ですが、打ち込めるものがなく空虚な日々を過ごしていました。しかし、1枚の絵に衝撃を受けて、人生が大きく方向転換していくことに。ささいなきっかけから、大きな夢を抱いたことがある人は共感できるかも。美大受験のリアルな現実なども細かく描写されているので、これから美大を目指したい人にもおすすめです。
【あらすじ】明浦路司(あけうらじつかさ)は、元アイスダンス選手でした。しかし、アイスショーのオーディションに落ち続けており、2年も無職の状態に。ある日、司はスケート場で小学5年生の結束いのり(ゆいづかいのり)と出会います。いのりは、フィギュアスケートをやりたいのですが、母親が許可しません。試しに司がみのりを滑らせてみると、独学とは思えないほどの才能を発揮。みのりのスケートへの執念を感じ取った司は、みのりのコーチになることを決心します。
【作品情報】作者は、本作でデビューしたつるまいかだ。2020年に講談社『月刊アフタヌーン』で連載を開始し、現在(2023年5月11日現在)7巻まで発売中。「次にくるマンガ大賞2022 コミックス部門」で第1位を、2023年には第68回「小学館漫画賞 一般向け部門」を受賞しました。天賦の才を持つ少女と夢を諦めたコーチがフィギュアスケートでオリンピックを目指します。
【おすすめするポイント】普段はおどおどしていますが、好きなスケートになると熱く熱心になるいのり。夢を成し遂げられなかった司は、いのりを世界に通用するスケーターに育てようとします。ライバルに力の差を見せつけられても、ただひたむきに頑張るいのりを、司とともに応援したくなっちゃうかも。スケートの技やルールのわかりやすい説明が随所に出てくるので、スケートの世界を知りたい人にもおすすめです。